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ケヴィン・ケリー『〈インターネット〉の次に来るもの』

原題は"The Inevitable"。インターネットと中心とする現在の情報テクノロジーと社会適用の中から、今後進展していくことが避けられない潮流を12に分けて語る。それぞれについて企業やサービスなどの現在の状況、未来に向かった萌芽的な状況、近未来の社会像を描いている。情報は豊富で、ジャーナリストゆえの筆致の軽さ(と薄っぺらさ)がある。12の潮流に章を分けて書いている。それらは訳者解説のまとめがもっとも内容を表してい...

アンドリュー・"バニー"・ファン 『ハードウェアハッカー』

とても楽しい一冊。xboxなどハードウェアのハッキングで有名な著者が、中国の深圳を中心としたものづくりを語る。著者自身が立ち上げてきた複数のハードウェアのスタートアップの経験から、極めて実践的なやりとりの場面が描かれる。それに加え、偽物のスマートフォンである山寨を知的財産権という欧米的な考え方から批判するのでなく、公开という創造的な仕組みとして捉えている。ハードウェア絡みのスタートアップに限らず、コス...

鳥谷部昭寛、加世田敏宏、林田駿弥『スマートコントラクト本格入門』

スマートコントラクトの入門書。技術的な事項よりは、ざっと概要を述べた後、応用例が中心となっている。ビットコインを例としたブロックチェーンの解説、それに基づいて築かれるスマートコントラクトとDAO(自律分散組織)の仕組み、スマートコントラクトの法的問題、そしてGethやSolidityを使ってEthereumでスマートコントラクトを構築するプログラミングの解説がある。スマートコントラクトのアイデアは1997年にあり、ビットコ...

日本データマネジメント・コンソーシアム『データマネジメント概説書(JDMC版)Ver2.0』

企業内においてデータ分析を行うために、どのような組織や管理体制が必要かを極めて実践的に取りまとめたもの。データ管理やデータ活用において、どういうロールの人間が必要で、どんなドキュメントとして定式化されるべきかが書かれている。記述の様子としてはPMBOKやBABOKに近い。ドキュメントを重視するかとかの企業文化や、データ活用の度合い、範囲などに応じて、ここに定義されたアクティビティやドキュメントから企業に合う...

西田圭介『ビッグデータを支える技術』

ビッグデータ関連の技術や構築のポイントを分かりやすく書いた本。データレイクとか言ってる人は読むべきもの。著者はトレジャーデータの人なのだが、自社製品については最後の数ページで述べられるのみ。基本的にはオープンソースになっているものを組み合わせて解説されている。とても信頼の置ける態度。ビッグデータは3V、すなわちデータの多様性Variety、データ件数の多さVolume、データ流速の速さVelocityで特徴づけられると...

松尾信一郎ほか『ブロックチェーン技術の未解決問題』

ITセキュリティの専門家たちによるしっかりした一冊。ブロックチェーンの熱狂に踊らされることなく、その技術的問題点を簡潔に指摘している。今年出た本だが執筆時点はそれよりも前。この話題は発展が凄まじいので、もう古い、あるいは解決されてしまった問題もあるのだろう。現状のブロックチェーン技術の問題点は4つにまとめられる(p.49-54)。(1) セキュリティ要件が明確でなく、実装の安全性も担保されていない。(2) 鍵の有効...

株式会社フリーライズ『予算が見える・効果が上がる ネット広告徹底活用ガイド』

この本は具体的に、Web広告の活用法を書いている。リスティング広告、アドネットワーク広告、SNS広告、アフィリエイト広告、メール広告、ネイティブ広告が扱われる。どんな企業がその広告を提供していて、出稿するにはどうすればいいか。時にはスクリーンショットを使った個々の操作ステップまで書いてある。概念的な事柄や方法論を学ぶよりも、本当に具体的に始めてみる一冊。文末にはWeb広告を出稿してうまくいった四つのケース...

本間和城『基礎から学ぶWeb広告の成功法則』

Web広告のことはほとんど知らないので勉強。個人的にはすべてAdblockで消しているので、そもそもあまりWeb広告を見る機会がない。広告をクリックして遷移するという体験がない。裏側で本当はこういうことが動いている、ということを知るために読んでいた。この本はWeb広告の種類として何があって、それらをどう使い分けるかという標準的な内容はもちろんカバー。それ以上に、そもそも広告をどう設計するかについてかなり議論してい...

アンドレアス・アントノプロス『ビットコインとブロックチェーン』

ビットコインとブロックチェーンの技術的詳細を記した素晴らしい一冊。包括的で、ひとまず基本的な事項はすべて扱われている。トランザクションの仕組み、暗号技術、ネットワークの各ノードの種類と動き、Proof of Workなど。ときにC++とPythonのコード付きで、自分で試すこともできる。ビットコインそのものの暗号技術は強固。ただ、秘密鍵が漏洩してしまえばすべて終わり、ということは幾度も強調されている。さらにブロックチェ...

岩本隆『HRテクノロジー入門』

あまり参考にはならなかった。他からの資料のまとめが多く、独自の論考は少ない。最初のほうは経済産業省の資料の要約。日本国内の動向と題しながら、著者の研究室の研究例の羅列。あとは著者が絡んでいる、HRテクノロジー大賞の受賞社リスト。どんなプレイヤーがいるか、情報源はどこかという話には役に立つだろう。...

Appendix

プロフィール

坂間 毅 (Sakama Tsuyoshi)

Author:坂間 毅 (Sakama Tsuyoshi)
数学の哲学を専攻して研究者を目指し、20代のほとんどを大学院で長々と過ごす。
しかし博士号は取らずPh.D. Candidateで進路変更。
哲学と特に関係なくIT業界に住んでいる。

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