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松澤綜合会計事務所編『実務事例 会計不正と粉飾決算の発見と調査』

不正会計について、監査する人のポイントから詳しく扱っている。典型的な不正の手口、12の不正事例、不正会計の調査の方法、コンプライアンス体制の確立。不正会計の調査におけるインタビューの仕方まで、かなり具体的に書かれている。失敗例も多く扱っている。検察出身の調査士がインタビューで机を叩いて激高してしまい、何の情報も得られなかったなどの話もある。こうした調査に関わる人は真っ先に手に取る本だろう。...

EY新日本有限責任監査法人編『業種別・不正パターンと実務対応』

良書。監査法人がよくある不正経理の手口をまとめている。業種別に頻出する不正のパターンや、どの業種にも共通するパターンを扱う。実際の事例とそれがどうやって見つかったか、防ぐための監査体制のポイント。また、監査法人が監査で不正経理に気づく過程を描いたマンガのような小話コーナーもある。100社と書いてあるが、どういう基準で選ばれた100社なのかは不明。最近数年間の100社というが、直近の事例なのだろうか。100社事...

福嶋幸太郎『連結経営実現のためのキャッシュ・マネジメント・システム』

キャッシュ・マネジメント・システムの仕組み上の内実と、実際の利用状況について。大阪ガスでBTMUと一緒にCMSを作った人が、その後、大学院で博士論文として提出したもののようだ。CMSの機能概要、エージェント理論や為替レートのトリレンマなど経済学や金融理論を取り入れた位置づけ、そして国内14社のアンケートとインタビューに基づいた利用実態の調査からなる。主に国内CMSの運用を中心として、プーリング、長期資金運用、ネ...

樋口達編『事例でわかる 不正・不祥事防止のための内部監査』

企業での会計不正をケーススタディとして8つ取り上げる。どういう抜け穴があってその不正が起こったか、そしてニア部監査で防ぐためにはどうしたらいいかを分析。そこから一般化して内部監査のためのチェック項目を書いている。不正・不祥事を防止するには、3つのディフェンスラインがある(p.53)。業務執行現場における管理及び監督、コンプライアンスやリスク管理に関する部署による管理及び監視、内部監査部門における監視および...

岡部武『グローバルCMS導入ガイド』

IBMの人たちが書いた、グローバル・キャッシュ・マネジメントの概要本。ITベンダーによる本だが、システムというよりは業務面にフォーカスして書かれている。グローバル・キャッシュ・マネジメントは、世界の各国支店の口座や会計データを一元管理し、基本的には銀行などに支払う手数料コストを削減する試み。実現できる事柄として、プーリング、ターム、ネッティング、支払代行、回収代行、為替リスク管理が扱われる。それぞれの...

東洋経済新報社編『MBA100人が選んだベスト経営書』

2001年刊で、だいぶ古い本。書棚の奥で長らく眠っていた。MBAホルダー100名がジャンルや難度を問わずに経営書を取り上げ、ランキングしている。本の内容の簡単な紹介のほか、MBAホルダーのコメント付き。ランキング以外でも、MBAの教授や学生のエッセイ、書店のビジネス本担当者のエッセイなどもある。ポーター、コトラー、ミンツバーグ、大前研一、ドラッカーなど有名な本が並ぶ。単純に経営書以外でも『ローマ人の物語』とか『坂...

クリスティーナ・ウォドキー『OKR』

目標管理の仕組みであるOKRについて。前半は小説仕立てでOKRが機能していく様を描き、後半はOKRの解説を与える。小説仕立てのものは紅茶の販売を行うスタートアップが舞台。OKRが機能して成功するような魔法のストーリーなので、さほど参考にはならない。後半を読むのが良い。OKRというと、なにか3つのものの略称に見えるが、ObjectiveとKey Result。目標とそれに対する定量的な規準という2つのものだ。仕組みは結構簡単。ポイン...

フレデリック・ラルー『ティール組織』

これはとても良い本。新しい時代の組織について書かれた一冊。580ページもあるが、理論整然としているし、具体例も多いので極めて読みやすい。著者の言う新しい組織形態は進化型evolutionary組織と呼ばれる。その組織には指示関係を表す組織図もないし、全社戦略も、全社の予算もない。現場の小さな人数からなるチームが権限を持ち、現場でおよそすべての意思決定を行う。進化型組織の人々は利益を追わないし、自分らしく生き生き...

林明文、古川拓馬、佐藤文『経営力を鍛える人事のデータ分析30』

タイトルにはデータ分析とあるが、統計学や機械学習を人事領域のデータに適用したものではない。会社経営にあたって考えなければならない人事の論点、KPIを集めたもの。著者は経営層に対する人事コンサルを行っているファームの人たち。オープンデータ、クローズデータを集めて分析したものではなく、データ分析の本ではない。30の論点それぞれにグラフが何か載っているが、時には政府統計からのグラフだが、時には単なるサンプル...

アニータ・エルバース『ブロックバスター戦略』

商品ラインに均等にリソース分配し、利益を増やそうとして コスト削減に努めるよりも、ブロックバスターを狙って大きくつぎ込み、その他大勢につぎ込む費用を大幅に少なくすることが、ショービジネスの世界で常に成功を収める確実な方法なのである(p.5f)ハーバードビジネススクールのメディア産業の経営戦略・マーケティング担当の教授による本。日本語版ではサンリオの取締役を務める人物が各章のまとめやコラムを書いている。ハ...

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プロフィール

坂間 毅 (Sakama Tsuyoshi)

Author:坂間 毅 (Sakama Tsuyoshi)
数学の哲学を専攻して研究者を目指し、20代のほとんどを大学院で長々と過ごす。
しかし博士号は取らずPh.D. Candidateで進路変更。
哲学と特に関係なくIT業界に住んでいる。

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