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スチュアート・クレイナー『マネジャーのための経営思想ハンドブック』

マネジャーのための経営思想ハンドブック ― 経営学ロジックの歴史をじっくりと確実に学びたい方のために(2002/12/11)スチュアート・クレイナー商品詳細を見る「マネジャーのための」とあるが、そうだろうか。マネジャーにさほど役に立つ本とは思えない。コンサルに騙されないように、多少の理論武装ができるだろうが。この本は経営学のハンドブック。学説史である。だから最適なのはおそらく、経営学の概念や考え方を少し身につけ...

スティーブ・オウアルライン『C++実践プログラミング』

C++実践プログラミング(2003/09)スティーブ オウアルライン商品詳細を見る600ページ弱もあるので中級の入り口くらいまでは書いてある。だが単にC++の文法を網羅することで厚くなった本ではない。タイトル通り、プログラミングの実践的な側面について多くのコメントがある。後々でもメンテナンスのしやすい、「良い」プログラムを書くための技法(アート)。コメントをきちんと付けることの重要性。変数名についてのアドバイスまで...

苅谷剛彦『階層化日本と教育危機』

階層化日本と教育危機―不平等再生産から意欲格差社会(インセンティブ・ディバイド)へ(2001/07)苅谷 剛彦商品詳細を見る凄まじい本だった。噂通りだ。統計データを用いた冷徹な視点をもって、教育における階層化を「暴いて」いく。まず主に農民層からの流出により、誰でも教育を受けられる社会と、ホワイトカラー・ブルーカラーが急増したこと。「機会の平等」というよりも「処遇の平等」を求めた教育が、逆に格差を広げていること...

友岡賛編『会計学の基礎』

会計学の基礎 (有斐閣ブックス)(1998/05)友岡 賛商品詳細を見るタイトル通り、会計「学」の本だ。財務会計と管理会計についての、基礎的な事項を解説。だが「分かりやすい財務諸表の読み方」を教える本ではない。また、経営的視点からの実践的な会計の本でもない。そして、会計士などの趣向から書かれているものでもない。あくまで、会計学の本だ。だからこそ、読みやすい。というのも、会計上のある処置について、それがなぜそう...

ニコラス・カー『クラウド化する世界』

クラウド化する世界(2008/10/10)ニコラス・G・カーNicholas Carr商品詳細を見る少し辛辣な調子で書く。タイトルからすると、いま話題のクラウド・コンピューティングについての本かと思う。だが原題を訳せば『大転換:世界をつなぎ直す、エジソンからグーグルまで』。このように邦題と原題が大きく異なる。こういう場合、訳者か出版社が売れ筋を狙って勝手なタイトルを付けていることが多い。そしてそれは時に、原著の内容の誤読を...

福山秀敏『岩波講座 物理の世界 物質科学入門〈1〉物質科学への招待』

岩波講座 物理の世界 物質科学入門〈1〉物質科学への招待(2003/09/27)福山 秀敏商品詳細を見る物性物理についての本。絶縁体と金属の構造について、量子論的に説明している。主眼はバンド理論の解説。なぜ物質が電気を通したり通さなかったりするのか。結晶という形で空間的に近接した原子は、各原子に拘束されている電子の波動関数が重なる。それにより、ある原子の電子が他の原子へと跳び移る。この量子トンネル現象が導電の原理...

佐藤俊樹『不平等社会日本』

不平等社会日本―さよなら総中流 (中公新書)(2000/06)佐藤 俊樹商品詳細を見るよく書けている本だ。冷静なデータ分析と著者の熱い思いが入り交じっている。10年ごとに行われている社会階層に関する調査「SSM調査」を基にして、日本の社会階層の変遷を描いた本。結論としては、名誉も収入も高いホワイトカラー専門職・管理職の階層が固定化されているというもの。何となく言われてきた「総中流」、あるいは現在の階層固定化がデ...

マイケル・ポーター『競争優位の戦略』

競争優位の戦略―いかに高業績を持続させるか(1985/12)M.E.ポーター商品詳細を見る企業戦略論の名著。600ページ強の重厚な理論書だ。結局、読み終わるのに一週間かかってしまった。しかし、このくらいの分量がないと説得性が薄い。この本が簡単に書かれていたら、「理論はごもっともだが・・・」という読後感で終わっていただろう。本書は、企業がその競争上の優位性を得て、維持していくためにはどうすればよいか。この一点を実...

谷口正次『メタル・ウォーズ』

メタル・ウォーズ(2008/02/15)谷口 正次商品詳細を見る様々な鉱物資源を巡る攻防を描いたレポート。いま、鉱物を巡って世界中で争奪戦が起こっている。特にBHPビリトン、リオ・ティントなどの鉱物資源メジャー。これらは一時期存在感を無くし、恐竜などと揶揄されていた。しかし見事に復活し、強大な存在感を放っている。そしてこれら資源メジャーに真っ向から対抗しようとしているように見える、中国の動き。世界中で鉱物資源確保...

斎藤成也他『シリーズ進化学2 遺伝子とゲノムの進化』

遺伝子とゲノムの進化 (シリーズ 進化学 (2))(2005/11/30)藤 博幸小林 一三商品詳細を見るとても面白い本だった。序章と第一章は主に木村資生の中立進化説について。集団遺伝学の数理モデルを使いながら、中立的な遺伝子変位がいかに残存して広まっていくかが明らかにされる。ようやく中立説の意義が分かった。第二章は生物情報学bioinformaticsの話題。説明されない専門用語も多発で、読むのはなかなか辛い。第三章が最高に面白い...
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