Entries

スポンサーサイト

デイヴィッド・マーミン『量子のミステリー』

量子のミステリー(1994/05)N.デヴィッド マーミン商品詳細を見るあまり良くない。量子力学の一般向けエッセイ。特にERP実験に焦点が当てられている。著者は数式や専門的な概念を使わずとも、その内容は伝えられるという。だが、これはあまり成功していないのではないか。特に量子力学での重ね合わせや、粒子と波動の両方の性質を持つことなどは、日常的に説明してもうまくいかない。それは、日常的にそんな性質が無いからだ。逆に...

マイケル・ハマー、ジェームズ・チャンピー『リエンジニアリング革命』

リエンジニアリング革命―企業を根本から変える業務革新(1993/11)マイケル ハマージェイムズ チャンピー商品詳細を見る有名な本。その昔、日本企業の躍進に押されたアメリカ企業は、競うようにこの本を参考にした。その結果、確かにアメリカ企業は甦った。一方でその後、バブル後不況に陥った日本企業は、競うようにこの本を読んだ。しかし、日本企業は甦ることはなかった。テイラー的な発想の下、ばらばらに分解され分業されている...

山内昌之『イスラームとアメリカ』

イスラームとアメリカ (中公文庫)(1998/04)山内 昌之商品詳細を見るイスラムについて書かれた論文を集めたもの。日本にいると現代イスラム政治の展開など全然見えないので、とても貴重な本である。日米欧では「イスラム原理主義」としてひとくくりにされる様々な立場の区別は基本。テロ活動を含め活動の手段を選ばない「ムタタッリフーン」。イスラムの原理へと穏健的な宗教政治活動で回帰しようとする「サラフィーユーン」「ウス...

竹森俊平『経済論戦は甦る』

経済論戦は甦る(2002/10)竹森 俊平商品詳細を見る評価の高い本だが、私にはいま一つだったかな。本書は不況に対する二つの見方を対峙するところから始まる。不況は害悪でしかないとするフィッシャーと、不況は創造的破壊をもたらすとするシュムペーター。この二人の見解を軸にして、1930年代不況の様々な動きを読み解く第一章はとても面白い。第二章以降は小泉政権における構造改革とデフレ対策についての様々な論戦を巡る。第一章...

ロラン・バルト『明るい部屋』

明るい部屋―写真についての覚書(1997/06)ロラン バルト商品詳細を見る期待外れ。感想を辛辣に言うと「枯れた老作家の自己満足的言辞」。過去の威光から、人々は老バルトのこの言に耳を傾けるだろう。だが個人的な趣味や感覚が、物事の普遍性を捉えるなんて思うなかれ。これはエッセイだって?だったら「現象学」などという言葉を一文字たりとも使うなかれ。「写真の現象学」というふれこみに引かれて読んだ。だがこれが現象学か。...

松本幸夫『トポロジーへの誘い』

トポロジーへの誘い―多様体と次元をめぐって (幾何学をみる) (2008/02)松本幸夫商品詳細を見る最高。相当に面白かった。素晴らしい本だ。トポロジーについての紹介本。数学関係の本は、本格的なものは非専門家には時間がかかる。かといって、数式が出てこないような読み物ではよく分からない。トポロジーなどでは図形をふんだんに使用して説明するような本もあるが、そういうのは具体的すぎて、もっと抽象化しないと分からない。本...

グロービス経営大学院編『MBAアカウンティング』

グロービスMBAアカウンティング【改訂3版】(2008/08/29)グロービス経営大学院商品詳細を見るとても面白い。経営の視点から書かれた会計の本。財務会計と管理会計を含む。単に概念を教えたり、数字の読み方を教える本ではない。財務会計であれば、財務諸表から会社のどんな経営状態・経営戦略が見えるかを学ぶ。管理会計であれば、経営上の意思決定のためにいかに会社の情報を把握するかを学ぶ。編著にも関わらず、一貫した視点で書...

ポール・ウェンダー『成人期のADHD』

成人期のADHD―病理と治療(2002/11)P.H. ウェンダー商品詳細を見る注意欠陥多動性障害(ADHD)といえば、教室でじっとしていられない子供、というイメージが浮かぶ。だがADHDは大人にも存在する。幼少期のADHDは成人期まで続くことが多い。本書は成人期のADHDに焦点を当て、その特徴、有病率、治療法などを述べたもの。大人のADHDの研究は、子供のADHDの研究にも大いに役立つ。大人の患者はインフォームド・コンセントが取りやすく、...

大和田尚孝『システムはなぜダウンするのか』

システムはなぜダウンするのか 知っておきたいシステム障害、信頼性の基礎知識(2009/01/15)大和田 尚孝商品詳細を見るITシステムがダウンする要因について、様々な事例を出しつつ整理して概説する。会社名こそ出てこないが、有名な事例が多い。関心ある人ならだいたいどのトラブルのことだか分かる。単に抽象論に終わるのでなく、豊富な事例が読めるので理解しやすい。もともとIT業界紙に書かれた記事を元にしているが、基本的用語...

スティーヴン・ウェッブ『広い宇宙に地球人しか見当たらない50の理由』

広い宇宙に地球人しか見当たらない50の理由―フェルミのパラドックス(2004/06)スティーヴン ウェッブ商品詳細を見る原題、「みんなどこにいるんだろう?」。このみんなとは、地球外文明ExtraTerrestrial Civilization(ETC)のこと。地球以外の宇宙にいる知的生命体について。原題は原子物理学者フェルミがふと発した一言による。邦題からは科学者がETCの存在を片っ端から否定する夢のない本のように見える。これは邦題の付け方が良く...
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。