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竹内洋『教養主義の没落』

教養主義の没落―変わりゆくエリート学生文化 (中公新書)(2003/07)竹内 洋商品詳細を見る明治期から1970年代まで、教養主義が誕生し隆盛を迎え、やがて勢いを失っていく過程を描く。教養主義とは「哲学・歴史・文学など人部系の読書を中心にした人格の完成を目指す態度」(p.40)のことだ。主に人文社会系の教養知識を身につけることにより、人格ひいては社会の陶冶と変革を目指す。教養知識あるものが力を持つ、という知識による権威...

吉田伸夫『光の場、電子の海』

光の場、電子の海―量子場理論への道 (新潮選書)(2008/10)吉田 伸夫商品詳細を見る1926年は量子力学の完成の年と言われる。シュレーディンガーの波動力学とハイゼンベルクの行列力学が、電子の振る舞いに関する同等の理論だと示されたからだ。だが待て、と著者は冒頭(p.3ff)から言う。これは電子を量子化しただけで、光はこの理論の中にはない。つまり「粒子の量子論」なのだ。光をも含めた物理的世界全体を量子論で扱う理論は、192...

大前研一『企業参謀』

企業参謀 (講談社文庫)(1985/10/08)大前 研一商品詳細を見るこの人の出発点はここにある。議論の切れ味は尋常じゃない。脱帽するばかり。...

鈴木大拙『東洋的な見方』

新編 東洋的な見方 (岩波文庫)(1997/04)鈴木 大拙商品詳細を見る鈴木大拙晩年のエッセイを集めたもの。なんと90歳代のときのものだ。明治期に生まれ、戦前・戦後と西洋と東洋を行ったり来たりした著者が、西洋化の流れの中で東洋的なものの価値を探る。その要点は、本の題名にもなっている論説の一説が明かすとおりだ。物の見方、考え方に、東西の区別を立てることが、可能である。西洋的なるものは、神が「光りあれ」といった以...

フレデリック・ブルックスJr.『人月の神話』

人月の神話―狼人間を撃つ銀の弾はない (Professional Computing Series)(1996/02)フレデリック・P,Jr. ブルックス商品詳細を見る原著1975年。この変化の激しいプログラミング業界でいまだに読むに耐える古典は珍しい。もちろん、いまとなっては通用しない箇所はたくさんある。貴重なCPU時間やメモリをどうテストに振り分けるかという問題や、PL/Iに関する話など。だがこの本の主要テーゼは鋭く、いまだに検討に値する。人月の神話...

黒羽幸宏『神待ち少女』

神待ち少女(2010/02/16)黒羽幸宏商品詳細を見る神待ち少女について。神待ち少女とは、対価を求めず無条件で食事や宿泊を提供してくれる「神」を掲示板などで求める(主に未成年の)少女たちのこと。風俗ライターの著者が神待ち少女という存在を知って取材を行う過程が記されている。それまでのコネを使ってやがて神待ち少女に出会い、神待ち少女を相手にする男に出会い、そして神待ち少女の父親に出会う。著者自身、娘を持つ父親で...

デボラ・ベネット『確率とデタラメの世界』

確率とデタラメの世界―偶然の数学はどのように進化したか(2001/03)デボラー・J. ベネット商品詳細を見る確率の数学史。確率的事象について考えるのはかなり難しい。サイコロを5回振って(6,6,6,6,6)と出るのと(5,1,3,2,4)とバラバラに出るのは確率が同じだが、どうも前者のほうが出にくいように思ってしまうだろう。本書の最後に、複合確率についての直感に反するような話(p.198ff)が載っている。1.ある人には子どもが二人いる。...

小林昌平・山本周嗣・水野敬也『ウケる技術』

ウケる技術(2003/07/19)水野 敬也小林 昌平商品詳細を見るなんとなく久々にamazonに読書記を載せてみた。----------------------------------一風変わったコミュニケーション方法論の本だ。この本が主眼とするのは、自分に不利な状況をいかにしてコミュニケーションで切り返すか、である。相手が悪意を持っているとか、初対面で気まずいとか、はたまた自分に対して無関心だとか。上司やいじめっ子の辛辣な発言をかわす、女の子をな...

大前研一『考える技術』

考える技術 (講談社文庫)(2009/03/13)大前 研一商品詳細を見る事実をベースにして論理的に考えること。既存の思考の枠組みを無批判に受け入れるのではなくて、その正当性を自分で問うこと。そのことが様々な事例を通して語られる。かなりの説得力があるし、エピソードや考え方を読んでいるだけでも楽しい。事実に基づいた論理的な結論は誰にでも受け入れられる、「事実を突きつけられれば相手は抵抗のしようがない」(p.62f)という...

長尾清一『先制型プロジェクト・マネジメント』

先制型プロジェクト・マネジメント―なぜ、あなたのプロジェクトは失敗するのか(2003/08)長尾 清一商品詳細を見るこの本は実に素晴らしい。本当に使える、読んでいてためになるPM本だ。プロジェクトマネジメントという仕事が実際にどのような障害に出会い、その原因が何であり、どう解決する方法があるか。徹底した現場感覚に基づきながら、理論的にもしっかりしている。無味乾燥なPMBOKをなぞるのでもないし、様々なツールや概念を...
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