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ジル・ドゥルーズ、フェリックス・ガタリ『千のプラトー(上)』

千のプラトー 上 ---資本主義と分裂症 (河出文庫)(2010/09/03)ジル・ドゥルーズ、フェリックス・ガタリ 他商品詳細を見るいまだほとんど理解されることのない、偉大なる奇書。この本は読んでも分からないが、それは分かろうとするからである。次の言葉はまずもって踏まえるべきだ。本の言おうとすることを、意味されるものであれ意味するものであれ、決して問うべきではないし、本に何か理解すべきことを探すべきではない。本が何...

大鹿靖明『ヒルズ黙示録』

ヒルズ黙示録 検証・ライブドア (朝日文庫)(2008/09/05)大鹿 靖明商品詳細を見る臨場感あふれるとてもいい本。日本中を騒がせたライブドア・ショックについての、当事者への綿密なインタビューに基づくドキュメンタリー。話の中心はライブドアによるニッポン放送株の取得、それを機にしたフジテレビとの抗争。また、楽天によるTBS株の取得を巡る。あの当時のライブドアに対する評価は人それぞれだろう。自分としては、せっかく日本...

川越敏司『行動ゲーム理論入門』

行動ゲーム理論入門(2010/03/17)川越 敏司商品詳細を見るいまとても話題のこの分野。本書は良好な入門書と言えるだろう。大学での講義ノートに基づいているものだろうか。よくまとまっているし、具体的なゲームの事例も豊富。また、数学的なところはけっこう抑えられている。ただし、Wordファイルをそのまま印刷したような組版なので、見た目が悪い。(TeXで組版しろとは言わないが、せめてフォントはヒラギノかメイリオにしてほし...

エリオット・ヴァレンスタイン『精神疾患は脳の病気か?』

精神疾患は脳の病気か?―向精神薬の科学と虚構(2008/02/23)エリオット S.ヴァレンスタイン商品詳細を見る邦題に惑わされるなかれ。これは精神疾患が脳の病気であることを疑っている本ではない。訳者はそう解釈しているよう(p.319)だが、それは原著者の意向ではないのでは。著者は言う。精神の働きは脳の活動であって、誰もそれを疑ってはいないのである(p.292)。精神疾患は脳の病気<である>。これを疑うことは著者の主張ではない...

石母田正『平家物語』

平家物語 (岩波新書)(1957/11/18)石母田 正商品詳細を見る著者は歴史学者だが、この本は『平家物語』を文学作品として読解する。その構造、著者について、『平家物語』が受け入れられた時代背景、『平家物語』がもつ思想について、等。『平家物語』は、有名だがほとんど読まれることのない本の一つだろう。そして教科書等に取り上げられるがゆえに、むしろ誤った印象を持たれている。著者は言う。『平家物語』は戦記文学ではないし...

ニクラス・ルーマン『信頼』

信頼―社会的な複雑性の縮減メカニズム(1990/12/10)ニクラス・ルーマン商品詳細を見る信頼についての機能分析の本。議論の構図がさほど固まっている感じとは思えなく、論述がややバラバラな印象を受ける。分かるところは分かるのだが、全体の中でどう位置づけられているのかが不明な議論もあった。多産な人の著作にはあることなのだが。ルーマンは信頼を、他人についての信頼と、社会のシステムについての信頼の二つに分けている。...

Tom Leinster, "An informal introduction to topos theory"

著者のブログから入手可能な26ページのペーパー。本でも雑誌でも無いのだが、久々にこういうものを読んで面白かったのでポストしておく。このペーパーはトポス理論についてのそのイメージや触りを書いたもの。カテゴリーについては分かっていて、トポスについて多少学んだがどうもイメージをつかめないような人におすすめ。トポスの一般的な特徴付けの後、集合論、幾何学、普遍代数との関わりが書かれている。こういう抽象的な理...
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