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八木雄二『中世哲学への招待』

中世哲学への招待―「ヨーロッパ的思考」のはじまりを知るために (平凡社新書)(2000/12)八木 雄二商品詳細を見るamazonに読書記掲載。-----------------14世紀スコットランドのスコラ哲学者、ヨハネス・ドゥンス・スコトゥスの思考を巡って書かれた本だが、それは表向きだ。この本は同時に、キリスト教哲学、そして広くはヨーロッパ思想の根本的な思想動向を分かりやすく解説している。著者はヨーロッパ人には思想の前提であって特...

網野善彦『日本社会の歴史(上)』

日本社会の歴史〈上〉 (岩波新書)(1997/04/21)網野 善彦商品詳細を見る通史。この人の歴史の見方にはもちろん賛成しかねる人も多くいるだろうが、自分はかなり好きだ。その当時の政権、行政機構については歴史的資料は数多く残っていて、歴史の叙述はいきおいそうした国家政体中心になってしまいがちだ。だが歴史のなかにはそうした国家の管理を逃れる様々な人がいたのであり、また地域的にも様々な特色がある。そうした多様性はあ...

ロジャー・プレスマン『実践ソフトウェア工学〈第1分冊〉製品とプロセス/ソフトウェアプロジェクトの管理』

実践ソフトウェア工学〈第1分冊〉製品とプロセス/ソフトウェアプロジェクトの管理(2000/10)ロジャー・S. プレスマン商品詳細を見るソフトウェア工学についての教科書。よく整理されていて、問題や参考文献などのつけ方からしても、よくできたアメリカ的教科書だろう。これはまだ第一分冊だが、ここまでの広い範囲を一人で執筆するのは並大抵のことではない。第一分冊ではソフトウェアという製品の性質と、それを製造する様々なプロ...

亜洲奈みづほ『現代台湾を知るための60章』

現代台湾を知るための60章 エリア・スタディーズ(2003/11/21)亜洲奈 みづほ商品詳細を見る現代の台湾について。歴史、政治、経済状況はもとより、その特色ある社会、文化について60のトピックを設けて語ったもの。なかなか多面的に見られていて、面白い。たとえば女性の髪型がもつ意味(p.243)など、なかなか知られるものではない。全般的に感じられるのは、台湾とは何かというアイデンティティーを模索するその姿。国際連合に主...

高橋伸夫『経営の再生 [新版]』

経営の再生[新版]―戦略の時代・組織の時代(2003/04)高橋 伸夫商品詳細を見るとてもしっかりしたいい本だ。学問としての経営学を追求している。個々の議論への分析は精緻だし、理論的にも筋が通っているので読みやすい。かといって実際の経営から離れた話でもなく、経営についての考え方がどう変遷してきたのか、どう実践されてきたかにも注意が払われている。何よりも信頼が置けたのが冷静な分析。まず最初の方には、事業の多角化...

ヨハネス・ドゥンス・スコトゥス『存在の一義性』

存在の一義性―定本・ペトルス・ロンバルドゥス命題註解 (中世哲学叢書)(1989/03)ヨハネス ドゥンス・スコトゥス商品詳細を見るトマス・アクィナスと並んで13世紀スコラ哲学を代表するドゥンス・スコトゥスの主著。まさにスコラ哲学の真髄に当たる本なので、スコラ哲学で使われた概念群や、アリストテレス・アウグスティヌス・ポルフュリオスなどの典拠に詳しくないと本当には分からない本。自分のような門外漢には歯が立たない箇...

ジョン・ガルブレイス『大暴落1929』

大暴落1929 (日経BPクラシックス)(2008/09/25)ジョン・K・ガルブレイス商品詳細を見る一流の作家とはこういうものを言うのだろう。1929年のアメリカ株価大暴落を扱ったものだが、話の筋がしっかりしているだけでなく、多くの警句に溢れている。大暴落を巡る人々の喜怒哀楽、阿鼻叫喚から何を学ぶのかが考えられている。例えば、以下は特に気に入った。悪い事態を予想するのには勇気も洞察力もいらないのであって、いいときにいいと...
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