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オリヴァー・サックス『妻を帽子とまちがえた男』

妻を帽子とまちがえた男 (ハヤカワ・ノンフィクション文庫)(2009/07/05)オリヴァー サックス、Oliver Sacks 他商品詳細を見る有名な本。神経医オリバー・サックスがその治療の過程で出会った、脳に損傷を抱えた患者の奇妙な症例を記したもの。主に右脳の損傷による認知、運動制御、記憶などの機能障害や、異常知能たるidiot savantについて。短い症例記が24個ある。どれも面白く読めるが、もう少し科学的な深みが欲しい。著者のス...

アイザック・アシモフ『化学の歴史』

化学の歴史 (ちくま学芸文庫)(2010/03/12)アイザック・アシモフ商品詳細を見るかのアシモフが書いた化学史。きれいにまとまっているが、あまりドラマチックなところはない。人名と事項が次々と出てくる。短い本だし、様々なトピックを詰め込んだ感じだ。類書にしてはかなりよく書けていることは間違いないが、今ひとつ面白みはない。自分の興味としては生気論との関わりでのウェーラーの微妙な評価が気を引いた。1828年にウェーラ...

水越豊『BCG戦略コンセプト』

BCG戦略コンセプト(2003/11/14)水越 豊商品詳細を見るBCGが提起してきた様々な経営戦略上の概念について述べられた本。バリュー・マネジメント(株主価値をいかに社内の現場レベルの戦術に落とすか)、ワン・トゥ・ワン・マーケティング、バリュー・チェーンの再構築、PPM、経験曲線、タイムベース競争。いまとなっては使い古された感もあり、また従来から批判の多かったPPMや経験曲線についてはやや弁護的な述べ方もある。とはい...

ブルース・バートン『国境の誕生』

国境の誕生―大宰府から見た日本の原形 (NHKブックス)(2001/08)ブルース バートン商品詳細を見る実際のところ、九州と朝鮮半島のあいだの海峡が日本の国境とみなされるようになるのは、白村江の戦い以降であった。また、その国境を横断する交通を規制すべく、日本国が正式な「関門」を設定したのも、この時期である。この「関門」が、北部九州の博多湾の近くに設立された中央政府の出先機関で、「大宰府」と呼ばれるものである。(p....

ロジャー・ローウェンスタイン『最強ヘッジファンドLTCMの興亡』

最強ヘッジファンドLTCMの興亡 (日経ビジネス人文庫)(2005/11)ロジャー ローウェンスタイン商品詳細を見るスピード感があってとても面白い。かの有名なヘッジファンドLTCMの興亡を描いたもので、これ自体とても有名な本。金融関係に興味のある人なら誰しも読んでいるはずだ。著者自身のLTCMへの評価は、やはり効率的市場仮説に問題があったと見ている。もちろん市場は思いと大きく違う方に揺れたりはするが、すべての市場が標準か...

楠木建『ストーリーとしての競争戦略』

ストーリーとしての競争戦略 ―優れた戦略の条件 (Hitotsubashi Business Review Books)(2010/04/23)楠木 建商品詳細を見るしょせんはビジネスなのです。戦争でもあるまいし、戦略は「嫌々考える」ものではありません。まずは自分で心底面白いと思える。思わず周囲の人々に話したくなる。戦略とは本来そういうものであるべきです。自分で面白いと思っていないのであれば、自分以外のさまざまな人々がかかわる組織で実現できるわけが...