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アミール・アクゼル『偶然の確率』

偶然の確率(2005/03)アミール・D. アクゼル商品詳細を見るアクゼルによる、確率についてのやさしい読み物。日常において確率が現れる様々な場面を通して、確率についてかなり平易に語っている。ゲーム、株式市場、ギャンブルなど。同じ誕生日の人がいる確率が通常思われるよりも高いという有名な話もある。数学的な内容としては確率の和や積、独立事象という考え方、標準偏差とガウス分布、ベイズの定理など。だいたい把握している...

半藤一利『昭和史 1926-1945』

昭和史 1926-1945 (平凡社ライブラリー)(2009/06/11)半藤 一利商品詳細を見る語り下ろしという形で書かれた昭和史。かなり読みやすく見通しがよい。著者自体の歴史評価については様々な意見があるだろうが(自虐史観だとか)、一つの見方として筋が通っている。昭和史とはいうものの、中身は陸軍・海軍の動きの話がほとんどである。政治は軍隊との関わりでのみ登場するし、戦前の文化について情報は少ない。まして経済状況、企業活...

木村尚三郎『世界の都市の物語 パリ』

パリ (世界の都市の物語)(1992/02)木村 尚三郎商品詳細を見る世界の都市についてのエッセイ集からパリ編を。パリという都市について、歴史・文化の側面からエッセイ的に書かれている。もう少し構造的に書かれていると自分には読みやすい。文化では食と服について詳しい。パリのみなず西欧では食事は基本的にパーティであって、食事の目的は食事を通してfraternitéすなわち仲間意識を高めるためにある。食事の持つこの特性がconviva...

佐藤卓己『言論統制』

言論統制―情報官・鈴木庫三と教育の国防国家 (中公新書)(2004/08)佐藤 卓己商品詳細を見る鈴木庫三(1894-1964)という人物についての本。この人物は旧陸軍において情報局情報官を勤め、出版界に対する言論統制に携わったことでその名を知られている。戦後に語られるその言論統制の様子はまるでヒムラー。大声で相手を抑止し、言論の自由を弾圧する姿が描かれ、暗い時代の象徴として記憶される。しかしそもそもこの人物はどんな出自...

ダン・ブラウン『ダ・ヴィンチ・コード(下)』

ダ・ヴィンチ・コード(下) (角川文庫)(2006/03/10)ダン・ブラウン商品詳細を見る終了。終わりがよく分からない。ここまで様々な謎解きを続けてきたわりには、どうにも明らかにならずに終わってしまった。...

稲盛和夫『稲盛和夫の実学』

稲盛和夫の実学―経営と会計(2000/11/07)稲盛 和夫商品詳細を見るわれわれを取り巻く世界は、一見複雑に見えるが、本来原理原則にもとづいた「シンプル」なものが投影されて複雑に映し出されているものでしかない。(p.40)これはさすが名著。とても面白い。会計について、ときには初心者的とも言われかねないような原理原則に基づいて運営すること。キャッシュベースで考えること、モノ・金の動きと伝票をあくまでも一対一対応させる...

ダン・ブラウン『ダ・ヴィンチ・コード(中)』

ダ・ヴィンチ・コード(中) (角川文庫)(2006/03/10)ダン・ブラウン商品詳細を見る引き続き。内容はまあまあ面白い。マグダラのマリアの系譜をローマ・カトリック教会が必死で隠蔽してきた、という筋はあまりに陰謀史観的。ただの作り話ならいいが、事実だと主張するには話が浅い。...

ジョン・ホップクロフト、ジェフリー・ウルマン『オートマトン 言語理論 計算論 (1)』

オートマトン 言語理論 計算論 (1) (Information & computing (3))(1984/08)J.ホップクロフト、J.ウルマン 他商品詳細を見るこの分野の有名な入門書。第3版まで出ているが、新版になるにしたがって評判が落ちている。ということで第1版を読むことにした。よくまとまっているし、よく書けているので非常に面白い。informalに内容を説明したあとで、「以上のことを形式化すると」と始まる。この述べ方はとても分かりやすいし、望ま...

金聖響、玉木正之『マーラーの交響曲』

マーラーの交響曲 (講談社現代新書)(2011/12/16)金 聖響、玉木 正之 他商品詳細を見るスポーツライターの触発を受けながら、著名な指揮者の金氏がマーラーの交響曲について語り下ろした一冊。第一番から大地の歌を含んで第10番まで各章に分かれて書かれている。語り下ろしという形でもあり、非常にカジュアルで楽しい内容。とても人間くさい内容とでも言えばいいだろうか。時代背景やマーラーその人についても語られるが、多くは...