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森茂暁『皇子たちの南北朝』

皇子たちの南北朝―後醍醐天皇の分身 (中公新書)(1988/07)森 茂暁商品詳細を見る南北朝時代を、後醍醐天皇の皇子たちを通して描いたもの。後醍醐天皇の子どもは非常に数が多くて、『太平記』によれば母親20人から男児17人、女児15人もいる(p.198)。本書は彼らのうちから護良親王、義良親王(後村上天皇)、宗良親王、懐良親王を大きく扱っている。その他、尊良親王、恒良親王、成良親王などが登場する。日本各地に散らばり戦いを繰...

西村直人・永瀬美穂・吉羽龍太郎『SCRUM BOOT CAMP THE BOOK』

SCRUM BOOT CAMP THE BOOK(2013/02/13)西村 直人、永瀬 美穂 他商品詳細を見るこれはとても面白い。スクラムを用いたプロジェクトについて、漫画を用いてかなりソフトなタッチで書きつつ、実際にやってみた時に悩むであろう数々のポイントについてアドバイスを書いている。まさに実践の手引き。こういう本が出るくらいにはスクラムも普及したということなのだろうか。一番の入門書として読むのは適さないかもしれないが、スクラム...

池田信夫『ハイエク 知識社会の自由主義』

ハイエク 知識社会の自由主義 (PHP新書)(2008/08/19)池田 信夫商品詳細を見るハイエクについての紹介本。ハイエクは経済学者だが思想的であり、数式を散りばめるような数理経済学者ではない。またケインズの大きな影響力の背後に隠れてしまっていた。やっと1980年以降に注目を浴びてきたと思えば、今度はリバタリアニズムと容易に混同されたり。その像は正確に掴まれていない。本書はケインズや社会主義、リバタリアニズムとの比較...

エリヤフ・ゴールドラット『ザ・ゴール 2』

ザ・ゴール 2 ― 思考プロセス(2002/02/23)エリヤフ・ゴールドラット商品詳細を見る『ザ・ゴール』のほうはよかったのだが、こちらは正直、よく分からない。タイトルには「2」の文字があって物語的にも連続しているように見えるが、力点はだいぶ違う。前著は部分最適と全体最適の違いを説き、全体最適のためには制約となっている事柄を集中的に解決することが必要だ、とするTheory of Constraintsを建てていた。本書では3つの会社...

河合昭男『ゼロからわかる UML超入門』

ゼロからわかる UML超入門(2010/10/22)河合 昭男商品詳細を見るUMLについての入門書。実際に使うポイントも含めて平易に書いてあるので、初心者への入門書としてはかなり出来がいい。相互作用図の説明に先立ってCRC(Class-Responsibility-Collaborator)カードを持ちだしたり(p.70ff)、UMLに限定せず、実際のOODPへの取っ掛かりとなるようRUPからいくつか記法を採用して、要求仕様~分析~設計の流れについて記している。分析~設計...

蓑谷千凰彦『回帰分析のはなし』

回帰分析のはなし(1985/10)蓑谷 千凰彦商品詳細を見る回帰分析の様々な手法を、単にアイデアを紹介するだけでなく数式や実際の計算を行いつつ概説する本。教科書や専門書ではないので厳密な議論が行われているわけではないが、かなりしっかりと計算をしているのでアイデアだけをざっとなぞる本でもない。自分にはこのくらいが調度良い。タイトルは回帰分析だが、本書はデータ解析の一般的な話から始まっている。平均の話からシェア...

エリック・エヴァンス『エリック・エヴァンスのドメイン駆動設計』

エリック・エヴァンスのドメイン駆動設計 (IT Architects’Archive ソフトウェア開発の実践)(2011/04/09)エリック・エヴァンス商品詳細を見るDomain Driven Design(DDD)についての名著。ポイントになるのは、ユーザと開発者が同じ言語を用いて、それをモデル分析や設計、実装に渡って全般的に使用すること(ユビキタス言語の使用)という観点。業務領域(ドメイン)で使われる言語によって分析・設計・実装を行うことにより、当のシ...

エチエンヌ・ジルソン『アベラールとエロイーズ』

アベラールとエロイーズ(1987/03)エチエンヌ ジルソン商品詳細を見る中世を定義する言葉を見つける前にエロイーズを定義する言葉を見つけなければならないであろう。そして次にはペトラルカを定義する言葉を探すことを勧めたい。それがすんだら三番目にはエラスムスを定義する言葉を。そしてこの三つの問題が解けたなら、非常に確実に中世とルネッサンスを定義することができるであろう。しかし実際には、三足す二で五の解決不可能...