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丹生谷哲一『検非違使』

増補 検非違使―中世のけがれと権力 (平凡社ライブラリー)(2008/08)丹生谷 哲一商品詳細を見るタイトルは検非違使だが、必ずしも検非違使のみを扱った本ではなく、検非違使を通して中世賤民を描いた本。ただなかには中世の下級官人の実態を扱った論文もある。検非違使は奈良時代から室町時代にかけて存在する令外の官で、主に治安維持をはじめとする警察権力を担った組織である。だが、検非違使の役割はそれにとどまらない。実は非...

滝沢克泰『入門 オブジェクト指向設計』

入門 オブジェクト指向設計―変更に強く生産性が高いシステムを(2004/12)滝沢 克泰商品詳細を見る生産性・保守性・信頼性の高いシステムを設計するにはどうしたよいかについて書かれた本。設計といっても様々なレベルがあるが、この本が対象にしているのはアーキテクチャを始め、クラスやモジュール分割に及ぶようなけっこう細かいレベル。Webアプリケーションの開発を題材にとって、ロバート・マーティンのオブジェクト指向原則に...

大前研一『続企業参謀』

続企業参謀 (講談社文庫)(1986/02/07)大前 研一商品詳細を見る定性的な(あるいはそもそも惰性的な)判断に捕われず、定量的・科学的に分析して戦略的解を導くこと。著者が前著を含めて書きたかったのは、戦略分析のための様々なツールではなくて、戦略分析という考え方そのものであるという。後者を理解する少数者のために書かれた本と記している。面白いには面白いのだが、自分にはどうも響かない。かの少数者のなかには入らない...

榎本渉『選書日本中世史 4 僧侶と海商たちの東シナ海』

選書日本中世史 4 僧侶と海商たちの東シナ海 (講談社選書メチエ)(2010/10/08)榎本 渉商品詳細を見る奈良時代から室町時代にかけてどんな仏教僧がどのように中国に渡来したのかを追った本。著者も言うように地味な研究で、当初書いていたのは「われながらつまらなすぎたので一切を破棄して、一から始めた」(p.242)。話題が地味で興味を惹かないこともあるが、焦点がよく分からない。仏教僧の渡来をひたすら追っているが、それは日中...

ジョナサン・ラスムッセン『アジャイルサムライ』

アジャイルサムライ−達人開発者への道−(2011/07/16)Jonathan Rasmusson商品詳細を見るこれは素晴らしい。読んでいてとても楽しい本。アジャイルなプロジェクトの進め方について解説した本で、主にスクラムを念頭に置いていると思われる。カンバンの話もちょっと出てくる(p.198f)。アジャイルな開発とは何で、どう進めればいいのかについてとても読みやすく書かれている。読みやすいけれどもポイントはしっかり書かれていて、いつの...

エリック・ガンマ、リチャード・ヘルム、ラルフ・ジョンソン、ジョン・ブリシディース『オブジェクト指向における再利用のためのデザインパターン』

オブジェクト指向における再利用のためのデザインパターン(1999/10)エリック ガンマ、ラルフ ジョンソン 他商品詳細を見るGoF(Gang of Four)本として有名な名著。オブジェクト指向プログラミング言語におけるプログラミングのパターンをまとめている。プログラミングに関わる人ならともかくも読んでいるものだろう。プログラミングが上手な人はこうしたパターンを多く身につけている。日常言語の学習に置き換えれば、単に文法を学...

梅原猛『梅原猛著作集〈10〉 法然の哀しみ』

梅原猛著作集〈10〉法然の哀しみ(2000/10)梅原 猛商品詳細を見るおよそ700ページに及ぶ大きな本。口述筆記の形を取っているので、そうでない他の多くの本と文体や論理の進め方で違いがある。同じ論点が繰り返し出てきたり、話の脱線があったりするので人によっては読みにくさを覚えるかもしれない。鎌倉時代の仏教僧である法然房源空について書かれた本で、彼の伝記的事項から、浄土宗を生み出すきっかけとなった善導の『観経疏』...