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志賀浩二『数学という学問 II』

数学という学問〈2〉概念を探る (ちくま学芸文庫)(2012/05)志賀 浩二商品詳細を見る本巻では主に虚数を中心として関数概念、特に積分概念の発展を述べている。初めは病的なものとして捉えられていた虚数が、複素数として捉えられ、また複素平面として定式化される。そして積分概念は実直線上の関数から、複素平面上の関数を含むように拡張され、複素解析の分野が拓かれる。また、本巻ではガウスとフーリエの生涯をたどりつつ、関数...

インドロ・モンタネッリ『ローマの歴史』

ローマの歴史 (中公文庫)(1996/05/18)I. モンタネッリ商品詳細を見るローマの歴史を描いた本として有名な一冊。扱われているのは先史時代からローマ帝国の成立、東西ローマ帝国の分裂を経て、476年の西ローマ帝国の消滅まで。筆致が実に軽やかで、テンポよく読むことができる。一文が短いし、体言止めなどを多く用いた訳文はテンポを損なうことがない。ローマの歴史というと栄光の歴史であって、構えた論じ方が多いようだ。この本...

佐藤義典『実戦マーケティング思考』

実戦マーケティング思考 「論理思考&イメージ発想」スキルを鍛える7つのツール(2009/03/21)佐藤 義典商品詳細を見る良書。論理的に整理して考えることと、具体的なイメージを用いて発想することのバランスを取る方法について書いている。収束と発散の技法。世の中には実現性のあるアイデアを次々と思い浮かぶアイデアマンと呼べる人がいるが、こうしたものは才能ではなくてスキルだ。スキルを習得すれば誰にでもアイデアは出せるの...

レスリー・ロジャース『意識する動物たち』

意識する動物たち―判断するオウム、自覚するサル(1999/05)レスリー・J. ロジャース商品詳細を見る動物の意識を巡って書かれた一冊。知性、計算能力、コミュニケーション能力、認知、心的表象、自己認識など、意識を持っていることの側面として扱われる様々な現象について、それらがヒト以外の動物においてどの程度あるのかを扱っている。特に本書の特徴の一つは、「知能や意識の進化について論じる科学者から無視されたり過小評価...

ダン・ガードナー『リスクにあなたは騙される』

リスクにあなたは騙される―「恐怖」を操る論理(2009/05/22)ダン・ガードナー商品詳細を見るいまひとつ。タイトルからはリスクに過剰反応する人間の心理を描いた科学的な読み物に見えるが、これはジャーナリストの書いた本。様々なリスクに対するメディアの過剰反応を、実際の統計データや事実からどのくらい離れているのかを検証しつつ書かれている。例えば環境ホルモンと総称される化学物質や発ガン性物質、いまならエボラウイル...

山川喜輝『理系なら知っておきたい生物の基本ノート [生化学・分子生物学編]』

理系なら知っておきたい生物の基本ノート [生化学・分子生物学編](2005/04/07)山川 喜輝商品詳細を見るとても楽しい読書。高校の生物の教科書から大学の生化学・分子生物学の授業への橋渡しをするように意図されている。高校教科書を超えて学問の楽しさを知りたい高校生、授業に着いていけなくなりそうな大学生、そして生化学・分子生物学そのものに興味がある一般人向け。ポイントを絞り、平易で親しみやすい文体でイラストを多く...

坂部恵『「ふれる」ことの哲学』

「ふれる」ことの哲学―人称的世界とその根底(1983/11/14)坂部 恵商品詳細を見る論文集。表題の論文をはじめとして、著者のメインフィールドであるカントとその周辺を扱ったものや、小林秀夫論、ピアジェ論などを収録している。文体が思ったよりも文学的・詩的というか、いわゆるフランス現代思想的なので面食らった。そういえばドゥルーズへの参照が、論証のカギになる部分で多く出てくるのが印象に残った。ただし、ドゥルーズもこ...

グロービス経営大学院『グロービス流 ビジネス基礎力10』

27歳からのMBA グロービス流ビジネス基礎力10(2014/08/01)グロービス経営大学院、田久保 善彦 他商品詳細を見るカタログのような本。まとまりとしては今一つ。「27歳からのMBA」という記述もあるように、おそらくは27歳というより社会人3~4年目の人間を対象に、ここからどういった能力を伸ばしていけばよいのかの指針を提供している(それにしても新卒=社会人1年目=22歳という等式はいまだ根強いな)。それは10のビジネス基礎...

マイケル・トマセロ『ヒトはなぜ協力するのか』

ヒトはなぜ協力するのか(2013/06/30)マイケル トマセロ商品詳細を見る著名な認知心理学者による講演。シンポジウムの記録らしく、著者の講演記録の後に異なる分野から4人のコメントが寄せられている。人間の幼児に対する実験や、霊長類に対する実験を対照させながら、人間が本性的に持つ、他人と協力する性向を明らかにしようとしている。論旨はかなり明快であるし、紹介される実験も興味深いものが多い。他人と協働することへの...
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