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櫻井弘『上手な話し方の技術』

対人コミュニケーションに関わる軽い本をいくつか買ってきたので、ざっと読んでいくことにする。この本は話し方の技術として、声の出し方のような内容にかかわらない部分と、内容の組み立て方の二つに分かれて書いている。スピーチについてはサンドイッチの法則というのが目に留まった(p.18-27)。これは自己紹介のようなスピーチで、挨拶・名前を名乗るということから始めて、最後に名前を名乗る・挨拶を繰り返して終わるという形...

北野宏明『Dr.北野のゼロから始めるシステムバイオロジー』

著者が開拓してきたシステムバイオロジー(Systems Biology; 英語表記はシステムが複数形)についての入門的解説。システムバイオロジーは1990年代から提唱されている。生命科学の研究では、遺伝子やタンパク質といった「モノ」それぞれを相手にする研究がメインとなってきた。こうした研究はそれらを含むシステムの動態という、物理的具体性を伴わない「コト」の研究への拡張が考えられる(p.13)。タンパク質などを構成要素とするシ...

小林昭七『続 微分積分読本 多変数』

多変数の微分積分。いきなりn次元の一般論を展開するのではなく、2変数の場合をほとんどの中心としている。外積の話で3変数に関わるので、そこだけは3変数として展開。図形の表現や、一見して思い浮かばないような反例も豊富。薄い本であるがとても分かりやすい方に入るだろう。1変数の場合との違いは、微分関数の連続性にあるようだ。合成関数の連鎖律、平均値定理は1変数では関数の微分可能性だけが要求されるが、多変数の場合は...

新清士『VRビジネスの衝撃』

VRの現状について書かれた一冊。簡単な歴史、現状の使われ方、アメリカや日本の状況、これからの展開について簡潔に書かれている。内容としてはオキュラスのヘッドマウントディスプレイによるVRゲームの話がメイン。それはVRの現状がそういうものだということだろう。VR(Virtual Reality)という言葉自体は1989年にジャロン・ラニアーという人が言い出したものだそうだ。この後、1990年台は一回目のVRブームになる。昨年2016年がVR...

リチャード・クック『ブルーノート・レコード』

ジャズのレーベル、ブルーノートの歴史。時代や他のレーベル、ジャズ全体の流れなどはあまりなく、ブルーノートの話に専念している。それは、ひとつにはブルーノートの歴史はジャズそのものとは言わないまでも、大部分を占めているから。また原題にあるように、本書はディスコグラフィー。ブルーノートが出した主なレコードを辿りつつ、歴史を語るもの。自分はジャズはよく聴くが系統立って聴いていないし、あまり歴史も知らない。...

トルケル・フラーセン『ゲーデルの定理』

こうした文章に「論理的に言って」のようなフレーズが含まれていることは、不完全性定理に触発された頓珍漢な推論の多くがもっている注目すべき特徴である。(p.144)不完全性定理についてありがちな誤解を取り上げることによって内容を解説した一冊。内容は論理学的にしっかりして記述となっている。まず第一不完全性定理、第二不完全性定理について内容を確認した後、よくある誤解がなぜ間違っているのかを解説する。それらは初等...

福島真太朗『データ分析プロセス』

Rを用いたデータ分析のやり方について記した良書。実際にデータ分析をやる際のプロセスや、やる時に苦労するポイントを中心に書いている実践的な本。Rの使い方や、データ分析の各アルゴリズムの解説はあまりない。分析の例として出てくるのはirisやairqualityなどおなじみのtoy exampleもあるが、実際のスーパーマーケットのPoSデータや大学生の行動データStudent Lifeなど、現場の課題に近いものが大きな分量で扱われている。なに...

小川さやか『「その日暮らし」の人類学』

著者はタンザニアを調査フィールドとする文化人類学者。タンザニアの人々の生き方から、その日暮らしで生計を立てる人々について語る。著者はこうした人々の経済から、先進国諸国で規範とされるような経済の姿とは違う経済のあり方を模索している。私たちの社会では、未来に起こることを予測し、それに向かっていま準備をしていくという未来優位の考え方が支配的である。また、技術や知識を蓄積し、活かしていくという生産主義的・...

加地伸行訳注『論語』

原文、読み下し文、訳文と解説つき。昔一度読んだけれど通読できなかった。今回はあるきっかけで読みはじめて、通読することができた。ある程度の年齢や経験を重ねていないと、何を言っているのかよく分からない本なのだろう。基本的には国のリーダーなど君主格の人に対して、民衆にどう接すればよいかを扱っている。ただし、本書では君子は教養人と訳され、単にリーダーにとどまらない広い意味を与えようとしている。聖人君主の理...
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