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佐藤信夫『レトリック感覚』

レトリック感覚―ことばは新しい視点をひらく (1978年)レトリック感覚―ことばは新しい視点をひらく (1978年)
(1978/09)
佐藤 信夫

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これは実に実に素晴らしい本だ。レトリック、言葉のあやについての本。直喩、隠喩などの様々な比喩、誇張法などの言葉の表現方法について検討する。レトリックはいまでは余計な飾りとして捉えられることもある。大事なのは内容であって、装飾ではないと。

著者が企てるのはレトリックの復権である。レトリックには元々、弁論術から発した印象的な説得力がある。また、文学作品に見られる、芸術的な挑発力がある。しかし著者はそれらを越えて、レトリックによってこそ初めて可能になる認識に焦点を合わせる。レトリックを用いてしか語れないような認識がある。レトリックは言語表現の有限性を拡張するものなのだ。

本書自体もなめらかなレトリックをまとっている。とても面白い本だ。名著。
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