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ポール・ウェンダー『成人期のADHD』

成人期のADHD―病理と治療成人期のADHD―病理と治療
(2002/11)
P.H. ウェンダー

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注意欠陥多動性障害(ADHD)といえば、教室でじっとしていられない子供、というイメージが浮かぶ。だがADHDは大人にも存在する。幼少期のADHDは成人期まで続くことが多い。本書は成人期のADHDに焦点を当て、その特徴、有病率、治療法などを述べたもの。

大人のADHDの研究は、子供のADHDの研究にも大いに役立つ。大人の患者はインフォームド・コンセントが取りやすく、様々な治療を試みることができる。また、自分の病気を理解することができる。とはいえ、ADHD患者は幼少期の多動を覚えていないことが多く、また治療の効果については自覚がないことが多い。親や配偶者などの身近な人間の観察が必要なことが強調される。

統計的調査は多く引用されるが、慎重に検討されている。ADHDの患者は親自身もADHDだったり、またはアルコール依存症だったりする。治療法としては著者は薬物の効果を推している。アンフェタミン、メチルフェニデートなどの中枢刺激剤とモノアミン酸化酵素阻害剤である。

専門書だがかなり平易に書かれている。ADHDについて少し広い視点で考えたい人に役立つ。
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