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デイヴィッド・マーミン『量子のミステリー』

量子のミステリー量子のミステリー
(1994/05)
N.デヴィッド マーミン

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あまり良くない。量子力学の一般向けエッセイ。特にERP実験に焦点が当てられている。著者は数式や専門的な概念を使わずとも、その内容は伝えられるという。だが、これはあまり成功していないのではないか。

特に量子力学での重ね合わせや、粒子と波動の両方の性質を持つことなどは、日常的に説明してもうまくいかない。それは、日常的にそんな性質が無いからだ。逆に専門的な概念を導入した方が、日常とはまったく違う世界の話として聞くことができる。ERP実験を模した実験機械の解説よりは、偏光板の話が面白かった。

量子力学では粒子の位置と運動量を両方とも確定することはできない。第六章は不確定性定理に対するポッパーの攻撃をうち砕く。ここはけっこう面白かった。著者自身の不確定性定理についての見解は、それは世界の根本原理である、という至って物理学者的なもの。健全な態度ではあるが、あまり面白いものではない。
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