Entries

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
http://exphenomenologist.blog100.fc2.com/tb.php/180-f91a933f

トラックバック

松村道一『脳科学への招待』

脳科学への招待―神経回路網の仕組みを解き明かす (ライブラリ脳の世紀:心のメカニズムを探る)脳科学への招待―神経回路網の仕組みを解き明かす (ライブラリ脳の世紀:心のメカニズムを探る)
(2002/10)
松村 道一

商品詳細を見る


脳科学へのバランスの取れた入門書。なかなかよい。思弁的に過ぎるところもある。最後のペンローズを持ち出してくるあたり。だが、脳科学の基本的事項としてはよく賭けているのではないか。面白かった。

特にイオンチャンネルのあたりはすっきりとまとまってよい。リガンド結合型、電位依存型、物理的開閉型と三つのチャンネルを区別。その一般論からニューロンの発火とシナプスからの放出へと話をつなげる。そして直接的なイオンチャンネル型受容体と、セカンドメッセンジャーを介する代謝調整型受容体などを述べていく過程(p.55-72)は、まさによくできた教科書と言える。

また神経情報に関する記述もいい。1ニューロンの活動電位の発生頻度は300~1000Hzだから、片目の網膜から100万本の視神経が出ていると、視神経が伝達する最大の情報量は300M bit/sec、つまりおよそ37M byte/secとなる話(p.88)など。ちょうどいまのネット環境くらいだ。情報のコーディングの話でスパースコーディングを述べていく過程(p.90-95)、また神経回路の冗長性(p.100-109)などもよかった。

MEG、MRI、PETなどの研究方法について(p.167f)も簡潔にまとまっている。この分野に関わる人がきちんと学ぶのによい入門書だろう。
スポンサーサイト
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
http://exphenomenologist.blog100.fc2.com/tb.php/180-f91a933f

トラックバック

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。