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アル・ライズ、ジャック・トラウト『ポジショニング戦略』

ポジショニング戦略[新版]ポジショニング戦略[新版]
(2008/04/14)
アル・ライズジャック・トラウト

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マーケティング論の基本図書。誰でも読んでいる。あまりにも情報多寡なこの社会に置いて、消費者にメッセージを届けるにはどうしたらいいのか。これが現代マーケティング論の基本問題。それは、単に多くの広告を出して、広範な層に一様に訴えることではない。むしろ、ターゲットとする層を分節化して、ある限定的な特色を持った商品として提示することが重要だ。そしてまた、メッセージはシンプルでなければならない。

著者が言うように、マーケティング論は単なる商品を売りつける方法ではない。それは情報が溢れる中でいかに適切にメッセージを届けるかという問題。つまり、コミュニケーションの方法論である。だからそれは、単なる広告以外にも適用される。例えば、カトリック教会の広報などがそうだ(p.223f)。また、労働市場において自分の立ち位置を定める方法、としても語られる。

単にポジションをとって、商品を限定すればいいのではない。なによりも重要なのは、消費者の心に一番乗りすること。市場への一番乗りではない。戦略の基本は消費者の側から考えることであって、企業側、工場から考えることではない。「三〇年間その会社で生きてきたCEOと、その会社のことを三〇年のうち数分か数秒しか考えたことのない消費者とでは、その会社に対する見方が違って当然だ」(p.202)。ただし、消費者の側に立って考える、というのは徹したらどうなるだろう。ライバルのブランド力を落とすような広告について、品がないなどの批判が多い。だが著者は、それが求められるのが現実だとして容認する(p.91)。この点、著者の考える「消費者」がいかなるものなのか、議論の的となるだろう。

特に名前についての話が続くのが目にとまる。商品や会社にとって、名前がいかに大事か。名前がそぐわなかったら後は何をしても無駄、と言わんばかり。会社名をイニシャルにしていいのは、もともと有名な企業だけだというのは肯ける(p.119f)。合併などで改名し、何の会社だか分からなくなって元に戻した、という例もよく聞かれるところ。

広告とマーケティングは違う。すでにできあがった商品を売るための広告と、売れる商品を作るためのマーケティング。マーケティングは本来、経営の問題である。つまり自社のポジショニングを確定することにより、それを強化するような経営戦略を採る。それがマーケティング論の醍醐味とも言えるだろう。そういう事例はニューヨークの中小金融機関の話で明確に語られる(p.215f)が、全体的に少ない。そういう話こそ聞きたかったところ。
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