Entries

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
http://exphenomenologist.blog100.fc2.com/tb.php/195-0e0b4997

トラックバック

コメント

コメントの投稿

コメントの投稿
管理者にだけ表示を許可する

山根裕子『知的財産権のグローバル化』

知的財産権のグローバル化―医薬品アクセスとTRIPS協定知的財産権のグローバル化―医薬品アクセスとTRIPS協定
(2008/03)
山根 裕子

商品詳細を見る


主に医薬品を巡る知的財産権の状況について。特に、「主な知的財産権について、最低基準の保護を義務付け」(p.62)た、1995年のTRIPS協定と、ジェネリック医薬品について。TRIPS協定は先進諸国の主導で、知的財産権を保護するものだった。しかし、2001年のドーハWTO会議では、途上国の意見が反映される。特許があっても一定の条件でその効力を差し止める強制実施権の設定など、柔軟性が図られた。

アフリカや東南アジアでAIDSが広がるなか、AIDS対策の薬が特許で保護されていることは、大きな問題を呼んだ。特許と人の命を引き替えにするのか、と。だが、特許があるからといって医薬品が高価になるわけではない。ときには途上国において、ジェネリック医薬品のほうが割高になったりもする(p.134)。

本書はTRIPS協定を巡る錯綜した各国の思惑を読み解いていく。AIDS対策薬を巡る過程は本書のメインとなるもので、よく書けている(p.109f)。WHOや各国のNGOが発端となり、途上国にインド製のジェネリック薬が広まっていく過程。また、また、インドとブラジルの比較も面白かった(p.173f)。この二国は特許認可を制限することにより、自国での医薬品産業を勃興・保護させようとしてきた。だが、ブラジルには医薬品産業は根付かず、一方インドでは盛んとなるに至った。

知的財産権の保護を国家戦略として掲げたアメリカの動きも詳しく知られる。とくに、TRIPS協定を始めとする多国間交渉に重きを置くのではなく、それを二国間でのFTAで補っていく戦略など。

ただ、専門外の事項の扱いが少し雑かと。オープン・ソースの説明でwikipediaを引く(p.9)のは学術本としてはどうかと思う。また、固定費に対する可変費という言い方が出てくるが、それはたいてい変動費と呼ぶのではないか。
スポンサーサイト
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
http://exphenomenologist.blog100.fc2.com/tb.php/195-0e0b4997

トラックバック

コメント

コメントの投稿

コメントの投稿
管理者にだけ表示を許可する

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。