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湯川秀樹『物理講義』

物理講義 (講談社学術文庫 195)物理講義 (講談社学術文庫 195)
(1977/10/07)
湯川 秀樹

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日本大学理工学部で1974年3月18~20日に行われた、物理学専攻の大学院生向け講義。教科書に乗るような理論として完成された物理学ではない。物理学者が理論を考えたときの、様々な混乱や未整理な部分も考え、創られた際の物理学を見ていく。

そのような整理されていない考えは単に無駄なごちゃごちゃしたものではない。むしろ、それが後の発展に示唆を与えたりする。例えば、現在の力学はベクトルを大いに使って書かれる。だが、ベクトルが物理理論で用いられたのはギブス以降。ギブスも、ベクトルの使用をわざわざ擁護するほど。当時、ベクトルの代わりに使われていたのはハミルトンの四元数だった。現在の我々からはなぜ四元数のような分かりにくいものを使っているのかと思う。だが四元数はその後、量子力学で大きな役割を果たすことになった。(p.83ff)

後半は相対論と量子力学の話で、それも大学院生向けなのでややレベルは高い。最後の局所場と時空論のあたりは特に。それでも一般相対性理論の話や、シュレディンガーの猫の話など(量子力学的不確定性はミクロの世界の話ではなく、マクロの不確定性へつなげることができることを示している)、確認することが多かった。また、著者自身の学生時代の話(ちょうど量子力学の黎明期にあたる)も面白い。

他に以下の二つの論点が印象に残る。
古典力学は大きさのない点、質点を理論の中心に据えた。これは実はニュートンにはない概念。量子力学でも質点は基本であり、例えば電子は点粒子。しかしながら電子はスピンをもつ。大きさのないものが「回る」。古典力学的な質点とは自由度が違う。(p.37)
質点があればその座標を示すことにより、空間の点の目印となる。だが、質点が無い場合、その点は他と区別がなく、物理的な目印をもたない。そこで場が使われる。例えば重力(むしろ重力ポテンシャル)があれば、その力の方向と大きさで一義的に空間の点を決めることができる。さらにこの力は物理的に測れる量でもある。(p.83ff.)
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