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朝永振一郎『鏡の中の物理学』

鏡の中の物理学 (講談社学術文庫 31)鏡の中の物理学 (講談社学術文庫 31)
(1976/06/04)
朝永 振一郎

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「鏡のなかの物理学」「素粒子は粒子であるか」「光子の裁判」の三つを収録。どれも素粒子物理学の話題を易しく書いたもので、その文章力は素晴らしい。名著と言われるものだけはある。

「鏡のなかの物理学」はCPT不変性の解説。左右の交換P、粒子と反粒子の交換C、時間の向きの交換Tを行えば、粒子の運動とその逆の運動は同じ運動法則に従う。あまりよく分からない。鏡という比喩が通用するのは空間的な反転に関してであって、これを時間や粒子と反粒子に適用してもちょっと苦しい。また、熱力学的運動は逆にならないことが多数あるが、この問題の話もよく分からなかった。個々の分子の運動を完全に制御できれば逆の運動が可能だが、そのような運動を引き起こす装置自身も分子でできているから不可能であると書かれている(p.27)のだが、どうも納得できない。

「素粒子は粒子であるか」はとてもよい。素粒子が普通の粒子とどう違うのか、平易に書かれている。素粒子は数的に数えることができるが、自己同一性を持たない。このことを、電光掲示板の上の点列になぞらえるところは面白い。順々にLEDが光っていけば、我々はそこにあたかも一つの点が運動しているように見るが、実際はそんなものはない。「素粒子とは電光ニュースの上に表れる光点のように場に起る状態の変化として表れるものである」(p.62)

「光子の裁判」は二重スリット実験について。粒子のこの奇妙な振る舞いを、それを弁護する弁護士(ディラックのつもりらしい)に託して語ったもの。名文として名高いもので、とても面白い。
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