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後藤明・山内昌之編『イスラームとは何か』

イスラームとは何かイスラームとは何か
(2003/08)
不明

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イスラームに関する様々なトピックを、一項目2ページあたりにまとめたもの。核となる宗教や思想から始まり、歴史、政治・経済・社会、地域、生活・文化について記されている。各項目ともかなり簡潔にまとめられているので、物足りない。また、多くの著者による執筆のため、記事のレベルには差がある。各トピックの取っ掛かりをつかむには使える本だろう。

日本からのイスラームは古代だと中国経由であり、現代だとヨーロッパ経由となっていて、あまり知られているとは言いがたい。特に女性観についてはオリエンタリズムのメガネがかかっている。だが日本でも近年はイスラム学が成立していているので、期待したい。

特にメモしたところは次のようなもの。
・イスラム世界が一貫して、人の移動に寛容な流動性の高い社会であったのは、メッカ巡礼による。巡礼を認めることは支配者にとって義務だった。(p.15)
・正義とはアッラーの定めた法であり、公正とはアッラーの教えに従った社会統治である。したがって、行政と司法、統治者と裁判官には明確な区別はない。実際は現在では行政と司法は分離されているが、いまでもその混合を見ることができる。(p.40f)
・一夫多妻制はイスラーム史の初期に男性が多く戦死したことによる、寡婦救済の制度から始まっている。(p.192)
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