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猪飼篤『なっとくする生化学』

なっとくする生化学 (なっとくシリーズ)なっとくする生化学 (なっとくシリーズ)
(2003/05/16)
猪飼 篤

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この本は最高に面白い。生化学の入門書で、主に大学初年生を相手に平易に語ったもの。生化学というと様々な分子や反応の羅列になってしまいがちなのだが、漫画タッチの絵を織り混ぜつつ面白く書かれている。これなら興味を持って読み進めていけるだろう。

ミトコンドリアでのTCA回路によるATPの大量生産と、水素イオンの浸透圧・電位差を用いたADP/ATP変換の話(p.22-28)などはよく書けている。グルコースからATPを取り出す過程は多くの分子が関わっていてかなり複雑だが、解糖系、ピルビン酸、TCA回路でそれぞれATPが生成される過程はよく書かれている。

またところどこにあるキャラクターの絵が面白く、これを使った岡村フラグメントの説明はきわめて秀逸(p.103-107)。DNAの複製はDNAの二本鎖を解きほぐすタンパク質がまずあり、これによって3'から始まる鎖と5'から始まる鎖(複製フォーク)に分かれる。複製フォークに対してDNAポリメラーゼがDNAを複製するわけだが、DNAポリメラーゼは5'→3'の方向にしか複製できない。というわけで複製フォークのうち3'→5'方向は、プライマーRNAを出発点として途中から複製が始まる(岡村フラグメント)。これでは二本鎖の解きほぐしが進行するにつれ、合成の対象となっていない部分が広がってしまう。そこで3'→5'方向はそれぞれのプライマーRNAに対して次々にDNAポリメラーゼが複製を行い、その結果をリガーゼが後からつなげる。こうして言葉で書くと分かりにくいが、本書の図を見ればとてもよくわかる。

もう一つ、マクロファージのMHCクラスII抗原提示と、それに対するBリンパ球の抗体Ig産出の絵(p.170f)もかなり面白い。確かにこうした酵素や免疫細胞の働きは、擬人化したほうがよく理解できる。読んでいて楽しい名著。
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