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矢野公一『距離空間と位相構造』

距離空間と位相構造 (共立講座21世紀の数学)距離空間と位相構造 (共立講座21世紀の数学)
(1997/09)
矢野 公一

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定評のある位相空間論の入門書。かなりしっかりした構成だし、なにより誤植も少ない。トポロジーや関数空間からの例も豊富なのが特徴で、位相空間論はそうした例がないと抽象的な話で終わってしまいがちだが、この本はその点うまくできている。もちろん、そうした分野について多少とも知っていないと何のことだか分からなかったのだが。

内容は距離空間の話から説き起こして一般的な位相の定義、種々の分離公理、コンパクト性、連結性、完備性の話題に及ぶ。商位相についてやや詳しい。商位相の例としてトポロジーの話がたくさん出てくる。よくトポロジーの初等解説書で「貼り合わせる」とあるのが、空間上に同値関係をセットしてそれによる商位相を取ることとしてうまく書かれている。またパラコンパクト性やストーン・チェックのコンパクト化、単連結性とホモトピーなどやや発展した話題も載っている。

時間はかなりかかるが数学の本を読むのは面白い。今年は少し時間をとっていくつか読んで見ることにする。
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