Entries

友岡賛編『会計学の基礎』

会計学の基礎 (有斐閣ブックス)会計学の基礎 (有斐閣ブックス)
(1998/05)
友岡 賛

商品詳細を見る


タイトル通り、会計「学」の本だ。財務会計と管理会計についての、基礎的な事項を解説。だが「分かりやすい財務諸表の読み方」を教える本ではない。また、経営的視点からの実践的な会計の本でもない。そして、会計士などの趣向から書かれているものでもない。あくまで、会計学の本だ。だからこそ、読みやすい。

というのも、会計上のある処置について、それがなぜそういう処置なのか解説されるからだ。例えば、収益の計上が実現主義なのに、費用の計上が発生主義なのはなぜか。減価償却などの資産における発生主義は、いかなる企業観に基づいているのか。総じて、現代の会計学が持っている、企業についての概念とは何か。また、日本の会計を取り巻く、商法・証券取引法・法人税法の関係は。こういった事柄から議論がなされ、正当化がされる。私にはとても分かりやすい。

特に変化の激しいこの分野において、この本はすでにかなり古い方に入る。だが国際会計基準、リース会計、デリヴァティヴ取引の計上問題なども扱われている。ここもきちんとした議論となっていて、納得できる。

それに対し、管理会計の部分はどちらかというと列挙が多い。財務会計の議論の質と比べると、やや劣ると感じた。
スポンサーサイト
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
http://exphenomenologist.blog100.fc2.com/tb.php/43-6a57f0ae

トラックバック