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トーマス・ダベンポート、ジェーン・ハリス『分析力を武器とする企業』

分析力を武器とする企業 強さを支える新しい戦略の科学分析力を武器とする企業 強さを支える新しい戦略の科学
(2008/07/24)
トーマス・H・ダベンポート、ジェーン・G・ハリス 他

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「分析力を磨き、それを競争優位にするにはどうしたらいいか」(p.37)を巡って書かれた、経営学者とコンサルタントによる本。データを分析することによって競争優位を築いているいくつかの企業を取り上げ、その例を解説。そしてデータ分析を経営に活かすためにはどのような要因が必要なのかを述べている。

だがここで分析するという営みやデータというものについてあまりに話が広すぎる。そのため、論点が絞れていないように思われた。畢竟、何でもスッキリ書いてあるが何も残らない。例えば、データの分析といっても例えばそれはERPシステムの活用度(p.82-86)であったり、バランスト・スコアカードの導入だったり(p.106-112)、ABC分析であったり(p.113-118)している。統計の専門家が社内に必要だという話(p.223-231)をしつつ、BIのストラクチャーについて営業パンフレットのような解説(p.241-269)が並ぶ(ビックデータなどで脚光を浴びるデータサイエンティストとBIの専門家の区別がない)。ERP、CRM、SCMといった分野でこれこれの分析手法がある、と列挙されつつ、例がそれらをフォローしているわけでもない。

というわけで本書の価値としては、分析力を武器とする企業に成長するまでの5つのステージという整理(p.68f)、そのステージの詳細化としてのロードマップ(p.178,186,202f)であろう。データを活かしているかという観点からの企業分析においてフレームワークの一つとして利用できるかもしれない。そしてまた、このロードマップを実行していく上での3つのアドバイス(社員の意識改革、業務プロセスの見直しによる意志決定の高速化、具体的な数値目標の設定)も有用と言える(p.202-204)。加えて、何度も力説される、経営者レベルの積極的な関与の必要性も(p.46,60f,65f)。
特に注意したいのは、データを収集し必要なソフトウェアを整備すれば事足りると思いがちだが、決してそうではないということだ。分析力=技術力ではない。経営者が常にデータを重視し分析的な取り組みを主導しないかぎりステップアップは望めないことを、肝に銘じてほしい。(p.181)


さて、ではデータ分析を経営層から積極的に取り組んでいけばいいのかと言えば、そうではない。他社にない能力や圧倒的な強みといった「はっきりした強みを持たない企業は、分析力を活用すべき対象に乏しく、分析力で勝負しにくい。まずは核となる強みをもつことが先決と言える」(p.52f)。ということで、ダメな企業はこの本が称賛するように分析力を強化してもダメなのである。
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