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西村直人・永瀬美穂・吉羽龍太郎『SCRUM BOOT CAMP THE BOOK』

SCRUM BOOT CAMP THE BOOKSCRUM BOOT CAMP THE BOOK
(2013/02/13)
西村 直人、永瀬 美穂 他

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これはとても面白い。スクラムを用いたプロジェクトについて、漫画を用いてかなりソフトなタッチで書きつつ、実際にやってみた時に悩むであろう数々のポイントについてアドバイスを書いている。まさに実践の手引き。こういう本が出るくらいにはスクラムも普及したということなのだろうか。一番の入門書として読むのは適さないかもしれないが、スクラムが何を目指してやろうとしているのかを把握した後に必ず浮かぶ「とはいえ現場でどうやるの」という点に出会ったら読むのが最適。

例えばデイリースクラムがスクラムマスターへの単なる報告会になってしまったら目的を改めて理解すること(p.122ff)、スプリント内のタスクが早めに終わってしまったらバックログの次のタスクにとりかかること(p.156ff)、デイリースクラムに全員が参加できないならチームの責務を理解し直すこと(p.164ff)、プロダクトオーナーが参加できなくても小さく時間を確保すること(p.180ff)など。他にもユーザーストーリーにはそれが必要な理由をきちんと明記し、スクラムチーム内の理解を促進すること(p.190f)、チームを自己組織化してそれぞれがリードを取れるようになること(p.235f)などが目にとまる。

スクラムに限らず、アジャイル開発全般に渡って思うのは、失敗を許容し、学習することの重要性だ(p.245f)。逆に言えばこのポイントが守れない組織ではアジャイルで回すのは難しい。他に感じたのは、この本のように優秀なプロダクトオーナーを確保するのはかなり難しいであろうこと。それから大規模開発の難しさ。スクラムチームを構成するのはせいぜい10人までで、大規模ではチームを分割するが、それぞれがスクラムに慣れてなければ止めておけと記されている(p.259ff)。

それにしてもこんな風にプロジェクトができたら楽しいだろうな。Water-Scrum-Fallでもいいからやってみたいものだ。
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