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宇治則孝『クラウドが変える世界』

クラウドが変える世界―企業経営と社会システムの新潮流クラウドが変える世界―企業経営と社会システムの新潮流
(2011/08/26)
宇治 則孝

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おそらく、ITが専門ではないエグゼクティヴ向けに、クラウドで何ができて何が変わるのかを簡潔に書いた本だろう。クラウドというキーワードが世に繁茂しているが、いったいそれを使ってどんなビジネスがあるのかを分かりやすく書こうとしている。クラウド技術の解説はない。スマートグリッド、モバイル、自治体業務、医療、などの分野について、どのようにクラウドが使われるかを述べている。

こうした本だと分かりやすさやポイントを押さえることを目的とするので、言葉の使い方自体はさほど厳密ではない。逆に、自分の言葉遣いや理解について改めて考えることになる。例えば、本書でクラウドとは次のように定義されている。
ネットワーク上にあるコンピューターリソースやアプリケーションを、利用者がパソコンやタブレット端末、携帯電話などのさまざまなデバイスから使える環境・状態(p.20)

ここで抜けていると感じる重要なポイントは、これらサービスを提供するリソースが自社のものではないというポイントだ。例えば、営業所からVPN経由で本社サーバ室にアクセスしてERPシステムを使うのは、クラウドと呼ばないだろう。これはただの自社システムの使用だ。しかしこのERPシステムがSaaSで提供されていて、ベンダーのリソースを使っているならば、クラウドと呼ぶだろう。このリソースの独占度でパブリッククラウドとプライベートクラウドが分かれるだろうし、コンピューターリソース以外にも建物そのものをリソースに考え入れるなら、ハウジングやコロケーションもクラウドになる。

この定義を堅持すれば、「クラウド技術のひとつである大規模分散処理技術」(p.138)というのは奇妙だ。Hadoopをはじめとする分散計算技術をクラウドサービスとする例は、著者に限らず様々な箇所で目にする。実際にこうした分散計算技術はクラウドサービスとともに使われることが多いのだが、技術そのものはクラウドと関係していない。自社でサーバを多数購入してLANを組んでその上でHadoopを走らせることは十分可能である。

もう一つ。スマートグリッドの記述が気になった。このスマートグリッドの話は、小型の発電施設を増やすという話と、スマートメータでリアルタイムに電力需要を計測して発電量を調整するという話の二つの話が混ざっている。スマートグリッドでは電流が双方向に流れると書かれている(p.28f)が、どういう意味なのだろうか。スマートグリッドであろうがなかろうが、電力線を流れる電流は交流なので関東圏では1秒間に50回、発電所と家庭の間の電流の向きが切り替わっている、と自分は理解しているのだが間違っているのだろうか。
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