Entries

B.キッチナー、A.ジョーム『メンタルヘルス・ファーストエイド』

専門家に相談する前のメンタルヘルス・ファーストエイド: こころの応急処置マニュアル
身近な人が精神障害を抱えたらどうしたらいいのか。周りの人はまず最初にどのように対処すべきなのか。障害の基本的理解から、周りの人が取るべき行動までを書いている。初期対処の5ステップが「りはあさる(リハーサル)」としてまとめられている(p.26)。
1 自傷・他害のリスクをチェックする(スクのチェック)
2 判断(んだん)・批判をせずに話を聞く
3 安心(んしん)と情報を与える
4 適切な専門家のポートを求めるよう伝える
5 自分でできる対処法(セフヘルプ)を勧める

しかしこれは順を追ったステップではない。自傷・他害のリスクへの対処は、対象者との日頃のコミュニケーションのもと、十分な信頼関係ができていなければ不可能だ。というわけで、あまりこのステップのまとめ方はよくないと思う。

もちろん精神障害の種類によってファーストエイドであれ対処法が異なる。本書はファーストエイドとしての対処法を、うつ病、不安障害、精神病性障害(統合失調症、なぜか双極性障害がここに含まれている)、物質(薬物・アルコール)関連障害、自傷行為の5つに分かれて書いている。不安障害はあまりに原因や起因も様々なので、分けたほうがよいと思われる。また、自傷行為にあっては障害ですらなく、ここに並列に扱われているのはちょっと妙だ。もちろんファーストエイドとしての切迫性は大きい。

本のまとまりとしてあまりうまくない印象。ファーストエイドのマニュアルとするなら、各障害の見分け方や対処の順序などから精査したほうがよいと思われる。
スポンサーサイト
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
http://exphenomenologist.blog100.fc2.com/tb.php/758-e10fd6ef

トラックバック

コメント

コメントの投稿

コメントの投稿
管理者にだけ表示を許可する