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内田和成『プロの知的生産術』

プロの知的生産術 (PHPビジネス新書)
世にあふれる情報をどう収集し、活用していけばよいのか。著者自身のやり方が書かれている。また著者が様々な文房具やガジェットを好きらしく、そうしたものの使い方などもコラムで書かれている。

ポイントは、情報を入手するコストが近年劇的に下がったことだろう。単純に情報源にアクセスするのみならず、昔ならアウトプットのために情報を整理しておくのも大変だった。京大式カードなどの方法によって、入手した情報をアウトプットの時のために整理したものだった。しかしいまや、そんなものは検索すればよい。情報をインプットすること(単なる入手のみならずアウトプットに適する形にすること)だけに優位性は構築できない。

そこで、重要なのはアウトプットの知的生産術だ。何のために情報を入手するかによって、どこにアクセスすべきか、どう整理するかが変わる。その目的は意思決定のため、アイデアの元のため、コミュニケーションのための三つにまとめられている(p.28-30)。つまりは著者おなじみの仮説思考である。

また、いまやデジタルの手法は誰にでも活用できるのだから、どこかでアナログ手法を活用することが逆に優位性を生むと書く(p.144-156)。それは、情報の収集、分析加工、発信のどれかの段階。なかでも情報収集におけるアナログの役割、つまり現場の一次情報を自らの眼で捉えることの重要性は本を通じて語られる。また、発信のアナログ性として、対面でのコミュニケーションの重要性も(人脈作りはこの文脈にある)。

議論はよく整理されている。また、「かくあるべし」というより「私はこうしている」式の話でライトに読みやすい。
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