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丸山耕二『無料でできる!世界一やさしいGoogleAnalyticsアクセス解析入門』

無料でできる!世界一やさしいGoogleAnalyticsアクセス解析入門
物語仕立てで解説する、Google Analyticsの使い方。分かりやすさはまあまあ。まずは自分のサイトのどこに問題があるのか、どのステップで集客が落ちているのかを分析。その後、広告の効果分析やA/Bテストなど、さらに伸ばしていくための攻めのアクセス解析を解説している。

前半を通じてずっと出てくる「成約数」という言葉に混乱してしまった。これはたぶんconversion rateのことなのだろう。本書の舞台は税理士事務所。普通に成約率ということで思い浮かぶのは、税理士業務の契約をすることだろう。ところが、この本が言っている「成約数」はサイトからの問い合わせ数のこと(p.94)。日本語としてそれは成約ではないだろう。100ページくらい読むまで混乱したままだった。「問い合わせ数=集客数×成約率」(p.39)という数式、変だと思わないのだろうか。

また、消費者が購入に至るまでのカスタマージャーニーを示した有名なAIDMAやAISASに変えて、本書はRi-Turnban'sというステップを唱えている(p.49)。これがけっこう無理やり感がある。Recognized、Interest、Trust、Usability&UserExperience、Risk Hedges、Benefit、Affirmative、Needs&Wants、Surprise。見て分かる通り、品詞もバラバラ。Risk HedgesとBenefitについては利点・欠点の検討のことで、そもそも単語もあまり適切でないような。

内容は基本的なもの。しかし時に意外というか、視点を広げた注記が出てくるのがよい。例えば検索で上位に表示されようと頑張っても、そもそもその検索ワードがほとんど検索されないものだったら意味が無い。Googleキーワードツールで調べるべきだ(p.50-56)。またサイトの具体的な修正箇所はGoogle Analyticsでは分からず、ヒューリスティクスの世界なので対策がうまく行かなくても焦るなとアドバイス(p.111f, 120f)。

さらに、Google Analyticsで表示される直帰率や離脱率、申し込みフォームへの遷移率などについて、正常値や異常値がどのくらいなのかを示した表(p.95)はとてもよい。また、広告効果の測定の3つの観点、問題点と潜在的な需要の発見、広告設計の正しさ、統計的に有意な結果を出せるデータが集まっているか、ということも目を引いた(p.174-177)。

Google Analyticsのスクリーンショットを多く載せて、具体的に示している。Google Analyticsは変化が激しいので、いまやってみても本に書かれているような項目が無かったりする。

最後に、
うまく行っているならば、かならずしも完璧なアクセス解析は必要ではない。それより顧客対応に時間を使った方が時間の費用対効果が高いこともある。(p.236)
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