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志賀浩二『ベクトル解析30講』


微分幾何学への途中経過として。ベクトル解析には物理学、数学の両面からそれぞれのアプローチがあるようだ。本書は純粋に数学的な構成物としてベクトル解析を扱っている。抽象的なアプローチのほうが自分にはなじむ。微分作用素を単純に記号として導入しておいて、後から意味を付与していくようなところが散見される。

双対ベクトル空間の話はとくに分かりやすい。テンソル代数を構成した後、イデアルで割る形で外積代数が導入される。後半は微分形式の話が中心。多変数解析におけるグリーンの定理、ガウスの定理、ストークスの定理を、微分形式を用いて一般化していく。統一的な記述の枠組みとして微分形式を慎重に導入した後、多様体の定義につなげている。記述はすっきりしている。多様体の話では余接空間から接空間、リーマン計量に進むのが特徴的か。

内容はテンソルの計算が一部追えなくなってしまったところがあり、ちょっと苦労した。
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坂間 毅 (Sakama Tsuyoshi)

Author:坂間 毅 (Sakama Tsuyoshi)
数学の哲学を専攻して研究者を目指し、20代のほとんどを大学院で長々と過ごす。
しかし博士号は取らずPh.D. Candidateで進路変更。
哲学と特に関係なくIT業界に住んでいる。

別館:アマゾンのレビューページ

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