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クリスティーナ・ウォドキー『OKR』


目標管理の仕組みであるOKRについて。前半は小説仕立てでOKRが機能していく様を描き、後半はOKRの解説を与える。小説仕立てのものは紅茶の販売を行うスタートアップが舞台。OKRが機能して成功するような魔法のストーリーなので、さほど参考にはならない。後半を読むのが良い。

OKRというと、なにか3つのものの略称に見えるが、ObjectiveとKey Result。目標とそれに対する定量的な規準という2つのものだ。仕組みは結構簡単。ポイントはObjectiveにあるだろう。これはたいてい四半期程度で達成可能なものを設定する。 そして単なる目標ではなく、人を鼓舞するものでなければならない。特に毎朝、ベッドから飛び起きれるようなやる気を与えるものが最適。ミッションと違うのは、たいてい四半期くらいの短い期間のものであること。ゴールはパフォーマンスを評価する仕組みでなく、人を鼓舞して能力高める仕組みでなければならない。

ゴールは、ストレッチできるような難しいゴールを設定する。この難しさは、達成できるか自信度が50%くらいのもの。ひとつのObjectiveに対して、その達成を定量的に評価するKey Resultは3つ設けるのがよいバランス。典型的には使用率指標、売上指標、満足度指標を置くのがよい。

毎週、このOKRの達成に向かって進んでいるかをチェックする。その週にKey Resultを満たすために行うべきアクションを5つ未満立てる。それはP1とP2の二種類に分かれる。本書にはP1は「やらなければならないこと」、P2は「やるべきこと」としている。これは翻訳が悪すぎる。mustとshouldの訳なのだろうか。日本語としてこの2つの違いは伝わらない。P1は最優先に実行すべきもので、これはそれを実行しないと何も達成できないこと、ルール違反に近いもののことだろう。そしてP2はルール違反になるようなものではないが、Objectiveを目指している以上、当然やることが目に入ってきているべきもののことだろう。P1とP2は単純ですぐ達成できるものではなく、複数の手順を要するような濃いものである必要がある。月曜日に今週のP1とP2を確認し、金曜日に達成度合いをチェックするようなスケジュールがよいとされている。

本自体は明確で、あっという間にOKRが何かはわかる。目標管理は実際はこんな簡潔なレベルのものでよいのだろう。ただこれが回るにはかなりの評価者・適用者の理解が必要と思われる。
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