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平岡和幸・堀玄『プログラミングのための確率統計』


同じ著者による線形代数の本がよかったのでこちらも読んでみた。こちらはあまりよくない印象。様々な話題があまり統一されずに展開されている。

まず確率についてのきちんとした、測度論的な見方を前面に押し出している。データがサンプルされてくる確率分布があって、そこから現時点の世界でたまたま特定の値が観測されたという解釈を確率変数について行っている。複数の世界を俯瞰して確率分布そのものを捉える神の視点と、現時点の視点を切り替えながら解説。この考え方はとてもよいと感じた。

中盤では多次元正規分布を一つの到達点としている。共分散行列などで多変数の確率を行列を使って扱うことに慣れてほしいという意図のようだ。ただ、ここはあまり分かりやすい印象を受けなかった。後半は確率を応用する話として、検定、疑似乱数、確率過程、符号化などが扱われる。ちょっと話題が散漫な印象。乱数や符号化の話は本書で扱うべき話とは思えなかった。

確率分布も二項分布と正規分布が登場するくらい。個人的にはポアソン分布、負の二項分布、ガンマ分布あたりも扱って確率分布の話を充実させたうえで、様々な検定を見通しよくまとめたようなものを期待していた。
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