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常盤勝美『だからアイスは25℃を超えるとよく売れる』


気象がどのように商品の売上に関係するか。どういう時期のどういう気象の動きが、どういう商品の売上を左右するか。そうした気象の動きを捉えたマーケティングや売り方、気をつけるべきポイントがかなり具体的に語られている。

気象情報の見方、基本的な用語から始まり、季節ごとの典型的な気象の動き、異常気象への対応、部署別での考えられるアプローチが扱われている。主に当日や翌日の気象予報を参考にした食品小売向けのコメントが多い。2・3ヶ月先の長期予報を参考にした商品開発やプロモーションのアイデアも見られる。

15℃という気温は人の行動パターンと密接に関係している(p.72)そうで、15℃を境に売れる商品は大いに変わる。ただし気温は上がっていく時期(昇温期)なのか、下がっていく時期(降温期)なのかでまったく違う(p.161f)。これから暖かくなっていく時期なのであれば、いっときの寒の戻りはあっても人々の需要は基本的に暖かい時期に対応したものに向かう。昇温期では最高気温、降温期では最低気温を参照することがポイント(p.96)。気温の差と言っても、前日との気温差は3℃と5℃がポイントとのこと。3℃は半月、5℃は一ヶ月の前後を意味している(p.141)。

商品が売れだす温度、変局温度というのが推定されている。本書の最後には様々な商品についてこの変局温度が書かれている。全国的にその気温となる時期を地図上で線で結ぶことにより、商品が売れだす「前線」を書いている。例えば意外だったのはビールは盛夏では売れず、秋になってやや涼しくなってからまた売れる(p.176)という話。

ただ気温だけでなく不快指数や体感温度を参照することの重要さ(p.30-33)も参考になる。よくまとまっているし、一度はざっと読んでおくべき本。
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