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岩波データサイエンス刊行委員会編『岩波データサイエンス Vol.3』

第三巻は統計的因果推論。変数間の相関関係は必ずしも因果関係を意味しない、というのは統計の鉄則。では逆に、どのような変数間の関係なら因果関係と呼べるのか。基本的には、それら変数に影響を与えるすべての変数(交絡要因)を考慮に入れた上で、それでも相関がみられるなら因果関係とするような感じだろうか。科学実験ならばランダム化比較試験(Randomized Controlled Trial, RCT)を行うような実験計画を立てて、因果関係を推...

八谷大岳、杉山将『強くなるロボティック・ゲームプレイヤーの作り方 プレミアムブックス版』

強化学習の入門書。強化学習は先ごろ良書が刊行されたが、それまではこの本くらいしかなかったようだ。2008年刊の再版なので内容は古め。それ以降に話題となったDQNなどのトピックはない。本文自体は140ページほどで終わり。その後はMatlib/Octaveのインストール方法と、本文で使用しているプログラムのコードが載っている。強化学習の基本的な概念を解説した後、価値関数の学習方法を離散空間、連続空間で解説。その後、政策を直...

東京大学教養学部統計学教室編『統計学入門』

誰もが読んでいる、通称赤本。基礎的な事項がうまくまとまっている。さすがは定評ある教科書。自分が読んだ中では、モーメントの話が面白かった。期待値、分散、歪度、尖度などの統計量がモーメントとして整理される。確率分布は(期待値まわりの)モーメントE(X-μ)^rで決まってくる(p.99-104)。モーメントが等しければ確率分布は等しい。中心極限定理もモーメントを使ってあっさりと証明されている(p.164f)。...

黒橋禎夫、柴田知秀『自然言語処理概論』

良書。200ページに満たない薄い本なれど、自然言語処理について大概のことが簡潔に書いてある。前半では形態素、構文、語の意味、文の意味、文脈の解析と徐々に範囲を拡大しつつ、それぞれの分野でどのような分析がなされているのか、代表的なところを書いている。後半ではニューラルネット、情報抽出、情報検索、トピックモデル、機械翻訳、対話システムといった話題を扱う。とても簡潔に書いてあるので、もちろんこれだけでは詳...

矢野和男『データの見えざる手』

どうも評価が難しい一冊。日立の研究所で、ウェアラブルセンサを用いて様々な人の身体運動や、誰が誰と話したかのデータを取得して分析した結果。具体的には例えば、リストバンド型のウェアラブルセンサで腕の動きを50msごとに加速度センサで計測(p.23)。また、名刺型センサを首からぶら下げて、センサどうしの近接関係や空間にあるビーコンとの反応でその時点での位置を拾うなどしている。合計100万人日にも及ぶデータに基づいた...

古井貞熙『人と対話するコンピュータを創っています』

音声認識について極めて易しく語っている、非専門家向け入門書。この分野に興味を持ったなら最初に手に取る一冊だろう。こうした本がある分野はとてもよい。ただ、数式こそ頻出しないものの、各種の専門用語は多く扱われている。用語集としてまとめられているものの、読む人によってはきついかも。理論的なところを少し知っている私には、こうした平易な言葉で書かれると逆に分かりにくさを感じた。内容は、人間の言葉に関わる音声...

清水亮『よくわかる人工知能』

プログラマー、経営者として人工知能の分野で有名な著者が、人工知能研究の最前線にいる8名と対談したもの。内容は(用語解説はついているが)専門用語が多く、対談形式で読みやすいとはいえ決してレベルは低くない。人工知能のアルゴリズムについて詳細に語っているわけではなく、それで何ができるかに焦点があるので読むのは難しくない。ただ、そこで語られていることをきちんと理解するには、それなりの知識が読者にも求められ...

神嶌敏弘編『深層学習』

7名の著者によるディープラーニングの理論的解説。人工知能学会誌に載った連載なので、読者にそれなりのレベルを要求している。とはいえ新しい分野なので概念的には最初から書かれている。内容はもっとも原理的な理論面の解説があり、その後に画像認識、音声認識、自然言語認識への応用が書かれている。理論面は制限ボルツマンマシンに偏っているようにみえる。特にその一般論である指数型ハーモニウム族の話もきちんと扱われてい...

セバスチャン・ラシュカ『Python機械学習プログラミング』

素晴らしい一冊。Pythonを使った機械学習の初歩的なやり方が丁寧に書かれている。各アルゴリズムによるデータ分析のやり方のみならず、前処理やパラメーターチューニングも詳細に扱われている。最後にはTheano/Kerasを使った深層学習についても触れられている。反面、理論面の解説は薄いので、理論を理解していないとただPythonコードが動いただけで終わってしまうおそれもある。多少とも理論を学んで初級から中級へステップアップ...

アクセンチュア アナリティクス『データ・アナリティクス実践講座』

良書。コンサルティング・ファームが書いているものだが、タイトルどおり実践的。データ分析の一般的な流れを説明した後、いくつかの分析手法と事例をRで紹介している。分析手法は、アソシエーション分析、クラスタリング、決定木、経路検索、協調フィルタリング、ディープラーニング。経路検索があるのが珍しいところだろうか。ディープラーニングはR上でのH2O。いま書くならmxnetだと思うのだが、時間的に間に合わなかったのだろ...
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