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志賀浩二『数学という学問 III』

数学という学問〈3〉概念を探る (ちくま学芸文庫)(2013/03)志賀 浩二商品詳細を見る本巻ではカントルの無限集合論をメインに扱う。数直線や平面といった数の捉え方を離れて、単なる点や要素としての数の捉え方を評価する。また、ボレルによる測度論を経てルベーグによる革命的な積分論を扱っている。カントルについてはデデキントとの交流を踏まえて、かなり詳細にその展開を追っている。ハレ大学でのハイネの出会いから三角級数の...

志賀浩二『数学という学問 II』

数学という学問〈2〉概念を探る (ちくま学芸文庫)(2012/05)志賀 浩二商品詳細を見る本巻では主に虚数を中心として関数概念、特に積分概念の発展を述べている。初めは病的なものとして捉えられていた虚数が、複素数として捉えられ、また複素平面として定式化される。そして積分概念は実直線上の関数から、複素平面上の関数を含むように拡張され、複素解析の分野が拓かれる。また、本巻ではガウスとフーリエの生涯をたどりつつ、関数...

志賀浩二『数学という学問 I』

数学という学問〈1〉概念を探る (ちくま学芸文庫)(2011/12)志賀 浩二商品詳細を見る数学における概念が、いかなる背景でいかにして発展してきたかを語ろうとするシリーズの一冊。この本は大きく言って実数概念の由来をたどっている。まず、自然数や整数、有理数とはじまって実数が理論的にどう定義されてくるかを述べている。ここはワイエルシュトラスのε-δ論法やデデキントの切断で実数を導入する。実数概念の簡単な導入の後、そ...

小林昭七『微分積分読本 1変数』

微分積分読本 1変数(2000/04/25)小林 昭七商品詳細を見る微積分の入門書。とてもよく書けている素晴らしい本だ。細かな証明のステップを丁寧に書こうとしており、そうしたところで躓きがちな人にはとても助かる。証明を細かく書くと分量が大きくなり、また記述の焦点がぼやけてしまいがち。この本はトピックを絞りつつも、中心的なものはしっかり扱っている。連続の概念や、指数関数・対数関数・三角関数・双曲線関数などよく使わ...

齋藤正彦『線型代数入門』

線型代数入門 (基礎数学1)(1966/03/31)齋藤 正彦商品詳細を見るおそらく線型代数を学ぶ人のほとんどが読んでいると思われる基本図書。途中まで読んでいただけだったのでざっと読みなおした。線型空間上の写像の性質がそれに対応する行列の性質によって分かる。固有値やジョルダン標準形を用いた、線型空間の直和分解が面白かった。相変わらず解析の知識が足りないので、苦戦するところも多数。...

蓑谷千凰彦『回帰分析のはなし』

回帰分析のはなし(1985/10)蓑谷 千凰彦商品詳細を見る回帰分析の様々な手法を、単にアイデアを紹介するだけでなく数式や実際の計算を行いつつ概説する本。教科書や専門書ではないので厳密な議論が行われているわけではないが、かなりしっかりと計算をしているのでアイデアだけをざっとなぞる本でもない。自分にはこのくらいが調度良い。タイトルは回帰分析だが、本書はデータ解析の一般的な話から始まっている。平均の話からシェア...

月本洋・松本一教『やさしい確率・情報・データマイニング』

やさしい確率・情報・データマイニング(2004/05)月本 洋、松本 一教 他商品詳細を見るなかなか面白い本。この本は確率や統計について、理論だけであると無味乾燥でつまらなくなってしまうおそれがあるため、実際に使ってみせることを目的としている。その例として出てくるのは株式の価格の変動である。自分のような読者には良いが、はたして株式の価格分析を盛り込んだとして学生の興味を引くのかどうか。タイトルもあるように、本...

蓑谷千凰彦『推定と検定のはなし』

推定と検定のはなし(1988/04)蓑谷 千凰彦商品詳細を見る推定と検定について書かれた読みやすい読み物。シリーズとして同じ著者から数冊出ており、前に読んだものがとても良かったのでこちらも読んで見ることにした。推定と検定という統計学の考え方について、それが生まれてきた背景や、時にはピアソンとフィッシャーの対立などの人物像を含めて平易に語っている。教科書調ではないが、さりとて雰囲気だけつかめればいいと割り切っ...

鳥居泰彦『はじめての統計学』

はじめての統計学(1994/11)鳥居 泰彦商品詳細を見る極めて初歩から丁寧に書かれた教科書で、これは実に素晴らしい。ここまで懇切丁寧に書かなければならないのか、と思うかもしれないと著者は記しているが、確かにそういう印象を持つ。概念のアイデア、数式の導入、それを使った計算過程まで実に一歩づつ事細かに書かれている。計算過程の途中まで記されている。練習問題も同様の問題を繰り返してやるようになっているし、逐一解説...

蓑谷千凰彦『統計学のはなし』

統計学のはなし(1987/02/20)蓑谷 千凰彦商品詳細を見るかなり古い本(元になっている本は1981年刊)なのだが、これは非常によい本だ。統計学を学び始めて3、4冊目くらいに読むとよいと思う。説明がうまく引き込まれると感じる数学の本にはたいてい、例が適切で分かりやすく、証明をやや詳しく書くところと天下りで与えるところのバランスがよく、初心者がつまづきやすいポイントがフォローされている。例えば標本標準偏差の説明(...

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プロフィール

坂間 毅 (Sakama Tsuyoshi)

Author:坂間 毅 (Sakama Tsuyoshi)
数学の哲学を専攻して研究者を目指し、20代のほとんどを大学院で長々と過ごす。
しかし博士号は取らずPh.D. Candidateで進路変更。
哲学と特に関係なくIT業界に住んでいる。

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