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ナシーム・タレブ『ブラック・スワン[上]』

ブラック・スワン[上]―不確実性とリスクの本質(2009/06/19)ナシーム・ニコラス・タレブ商品詳細を見るブラック・スワン、通常の確率の考えからは漏れてしまうような事象についてのエッセイ。ブラック・スワンは次の三つによって特徴付けられている(p.4)。(1)その事象が起きるより前には予測不可能であること。(2)起こってしまった際には影響が重大であること。(3)その事象がなぜ起こったのか、事後に説明可能であること(その説明...

西川善文『ザ・ラストバンカー』

ザ・ラストバンカー 西川善文回顧録(2011/10/14)西川 善文商品詳細を見るSMBCの頭取および日本郵政の社長を勤めた西川善文氏の回顧録。巷で半澤直樹が話題になっていた時、融資課で不良債権と格闘し、上司との対立をも辞さないその姿勢を見ていたら、この人のことを思い出した。実際の半澤直樹のモデルはBTMUの将来の頭取候補と呼ばれる有力者らしいが。この回顧録はいつか読もうと思っていたので、ちょうどよいきっかけになった。...

池田信夫『ハイエク 知識社会の自由主義』

ハイエク 知識社会の自由主義 (PHP新書)(2008/08/19)池田 信夫商品詳細を見るハイエクについての紹介本。ハイエクは経済学者だが思想的であり、数式を散りばめるような数理経済学者ではない。またケインズの大きな影響力の背後に隠れてしまっていた。やっと1980年以降に注目を浴びてきたと思えば、今度はリバタリアニズムと容易に混同されたり。その像は正確に掴まれていない。本書はケインズや社会主義、リバタリアニズムとの比較...

Steve Coll, "Private Empire"

Private Empire: ExxonMobil and American Power(2012/05/01)Steve Coll商品詳細を見る700ページほどある長大な本。世界最大の企業ExxonMobilについて、世界中におけるその活動を詳細に描いたもの。Financial Times and Goldman Sachs Business Book of the Year 2012を受賞。この賞を取った本は毎年読むようにしている。描かれているのは主に、1989年のバルディーズ号原油流出事故以降の動き。この事故を受けてそれまでも厳格であ...

ピーター・バーンスタイン『リスク〈下〉』

リスク〈下〉―神々への反逆 (日経ビジネス人文庫)(2001/08)ピーター バーンスタイン商品詳細を見る下巻では現代に近づき、確率論の歴史よりもリスクという概念を巡る歴史を扱っている。著者によれば、リスク、とりわけリスク管理という考えはアローに始まる(p.61)。想定内で管理されるリスクと、不確実性という区別は新しい時代を築いた。ケインズとナイトによるこの区別は、それまでの確率論を扱っていた人たちには思いもよらない...

Abhijit Banerjee & Esther Duflo "Poor Economics"

Poor Economics: A Radical Rethinking of the Way to Fight Global Poverty(2012/03/27)Abhijit Banerjee、Esther Duflo 他商品詳細を見る世界の貧困問題について概要や解決を探った本。かなりうまく書けている名著で、Finacial TimesのBusiness Book of the Year 2011を受賞。翻訳も出ている。世界の貧困問題はまず問題が大きい。本書の冒頭がそれをよく記している。Every year, 9 million children die before their fifth birt...

奥村宏『株主総会』

株主総会 (岩波新書)(1998/03/20)奥村 宏商品詳細を見る1997年の総会屋スキャンダル(野村證券から始まって証券、銀行、小売、自動車、等々と明るみになった総会屋との関係)を機に書かれた本。話題としては古いものとなるが、この本が提起している問題はいまでも説得力を持つ。本書は株主総会というものがどういう位置づけのものであって、日本ではそれがなぜ機能しないのかを述べている。マスコミは総会屋スキャンダルなどの事件...

アラン・グリーンスパン『波乱の時代 (下)』

波乱の時代(下)(2007/11/13)アラン グリーンスパン商品詳細を見る伝記的な事項が多かった上巻とは違って、下巻では世界全体を見渡した経済論議がなされる。その範囲は先進国・途上国を含むまさに世界全体に及んでいるし、歴史的経緯なども踏まえていて極めて視野が広い。そして自由主義に一貫して基づく堅実な議論となっている。世界経済の見取り図として第一級の議論だろう。下巻は単なる伝記ではない。印象的だったのは、経済に...

アラン・グリーンスパン『波乱の時代 (上)』

波乱の時代(上)(2007/11/13)アラン グリーンスパン商品詳細を見る18年に渡ってFRBの議長を務めた、アラン・グリーンスパンの伝記。上巻は出生からFRB議長への就任、就任直後のブラック・マンデーを始めとする世界経済への対処、歴代大統領など政権内部のやり取りが議長退任まで語られる。アイン・ランドの思想的影響がかなり強調されている。グリーンスパンがずっと基調として持っている自由市場への信頼(リバタリアニズム)はラ...

ロジャー・ローウェンスタイン『最強ヘッジファンドLTCMの興亡』

最強ヘッジファンドLTCMの興亡 (日経ビジネス人文庫)(2005/11)ロジャー ローウェンスタイン商品詳細を見るスピード感があってとても面白い。かの有名なヘッジファンドLTCMの興亡を描いたもので、これ自体とても有名な本。金融関係に興味のある人なら誰しも読んでいるはずだ。著者自身のLTCMへの評価は、やはり効率的市場仮説に問題があったと見ている。もちろん市場は思いと大きく違う方に揺れたりはするが、すべての市場が標準か...

Appendix

プロフィール

坂間 毅 (Sakama Tsuyoshi)

Author:坂間 毅 (Sakama Tsuyoshi)
数学の哲学を専攻して研究者を目指し、20代のほとんどを大学院で長々と過ごす。
しかし博士号は取らずPh.D. Candidateで進路変更。
哲学と特に関係なくIT業界に住んでいる。

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