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Steve Coll, "Private Empire"

Private Empire: ExxonMobil and American Power(2012/05/01)Steve Coll商品詳細を見る700ページほどある長大な本。世界最大の企業ExxonMobilについて、世界中におけるその活動を詳細に描いたもの。Financial Times and Goldman Sachs Business Book of the Year 2012を受賞。この賞を取った本は毎年読むようにしている。描かれているのは主に、1989年のバルディーズ号原油流出事故以降の動き。この事故を受けてそれまでも厳格であ...

ピーター・バーンスタイン『リスク〈下〉』

リスク〈下〉―神々への反逆 (日経ビジネス人文庫)(2001/08)ピーター バーンスタイン商品詳細を見る下巻では現代に近づき、確率論の歴史よりもリスクという概念を巡る歴史を扱っている。著者によれば、リスク、とりわけリスク管理という考えはアローに始まる(p.61)。想定内で管理されるリスクと、不確実性という区別は新しい時代を築いた。ケインズとナイトによるこの区別は、それまでの確率論を扱っていた人たちには思いもよらない...

Abhijit Banerjee & Esther Duflo "Poor Economics"

Poor Economics: A Radical Rethinking of the Way to Fight Global Poverty(2012/03/27)Abhijit Banerjee、Esther Duflo 他商品詳細を見る世界の貧困問題について概要や解決を探った本。かなりうまく書けている名著で、Finacial TimesのBusiness Book of the Year 2011を受賞。翻訳も出ている。世界の貧困問題はまず問題が大きい。本書の冒頭がそれをよく記している。Every year, 9 million children die before their fifth birt...

奥村宏『株主総会』

株主総会 (岩波新書)(1998/03/20)奥村 宏商品詳細を見る1997年の総会屋スキャンダル(野村證券から始まって証券、銀行、小売、自動車、等々と明るみになった総会屋との関係)を機に書かれた本。話題としては古いものとなるが、この本が提起している問題はいまでも説得力を持つ。本書は株主総会というものがどういう位置づけのものであって、日本ではそれがなぜ機能しないのかを述べている。マスコミは総会屋スキャンダルなどの事件...

アラン・グリーンスパン『波乱の時代 (下)』

波乱の時代(下)(2007/11/13)アラン グリーンスパン商品詳細を見る伝記的な事項が多かった上巻とは違って、下巻では世界全体を見渡した経済論議がなされる。その範囲は先進国・途上国を含むまさに世界全体に及んでいるし、歴史的経緯なども踏まえていて極めて視野が広い。そして自由主義に一貫して基づく堅実な議論となっている。世界経済の見取り図として第一級の議論だろう。下巻は単なる伝記ではない。印象的だったのは、経済に...

アラン・グリーンスパン『波乱の時代 (上)』

波乱の時代(上)(2007/11/13)アラン グリーンスパン商品詳細を見る18年に渡ってFRBの議長を務めた、アラン・グリーンスパンの伝記。上巻は出生からFRB議長への就任、就任直後のブラック・マンデーを始めとする世界経済への対処、歴代大統領など政権内部のやり取りが議長退任まで語られる。アイン・ランドの思想的影響がかなり強調されている。グリーンスパンがずっと基調として持っている自由市場への信頼(リバタリアニズム)はラ...

ロジャー・ローウェンスタイン『最強ヘッジファンドLTCMの興亡』

最強ヘッジファンドLTCMの興亡 (日経ビジネス人文庫)(2005/11)ロジャー ローウェンスタイン商品詳細を見るスピード感があってとても面白い。かの有名なヘッジファンドLTCMの興亡を描いたもので、これ自体とても有名な本。金融関係に興味のある人なら誰しも読んでいるはずだ。著者自身のLTCMへの評価は、やはり効率的市場仮説に問題があったと見ている。もちろん市場は思いと大きく違う方に揺れたりはするが、すべての市場が標準か...

Raghuram Rajan, "Fault Lines"

Fault Lines: How Hidden Fractures Still Threaten the World Economy(2011/08/28)Raghuram G. Rajan商品詳細を見るFinancial Timesの2010年度ビジネス書アワードに選ばれた本。必読書と言われるが翻訳はかなり評判が悪いので、ペーパーバック版が出たので原書を読んでみた。論旨はかなり明快だし、英語も癖がなくクリアなのであまり読むには困らない。サブプライムローン問題から引き起こされた2007年の金融崩壊(p.1)に関わる背...

ベン・ウォーウイック『αを探せ!』

αを探せ!最強の証券投資理論――マーコヴィッツからカーネマンまで(2003/08/22)ベン・ウォーウイック商品詳細を見る証券投資理論の歴史と、投資のトレンドの推移についての本。ある証券会社のCEOが激賞していたので読んでみたが、自分にはどうもいま一つだった。グラフとかは多少出てくるが、各投資理論の細かい話は出てこない。ちょっと表面的な記述に感じた。ちなみにαとは、ある投資戦略のベンチマークに対する超過利益を意味す...

岩田規久男『金融入門』

金融入門 (岩波新書)(1993/10/20)岩田 規久男商品詳細を見る金融の基本的な仕組みについての概説。貨幣とは何か、金融機関はどんな行為を行っているのか、金融機関が存在することにどんな意味があるのか。自由化や国際化などのやや歴史的な話もある。古い本なのでいま現在から見ると補強の必要な記述もたくさんあるが、基本はそうそう変わるものではない。学問的な調子で書かれているので、記述はだいぶ硬い。もう少し柔らかく書い...